1.生成AIの誕生
chatGPTのような生成AIの誕生は、人類にとってプラスにも、マイナスにもなりうる可能性があります。
ただ、これはchatGPTの登場だけではありませんでした。
新しい技術の登場は、過去にも人類に大きな影響をもたらしています。
古くは第一次産業革命。
18世紀後半にイギリスで始まった大きな社会変革で、蒸気機関の発明をきっかけに、それまでの手作業中心の生産から、機械による大量生産へと大きく変わりました。
機械の普及が仕事を奪うことをおそれて、多くの労働者が機械を破壊しました。
イギリスで起きたラダイト運動が有名です。
2.ラッダイト運動とは
ラッダイト運動は、19世紀初頭のイギリスで起こった、機械化に対する労働者の破壊運動です。
産業革命によって、機械が導入され、生産効率が飛躍的に向上しました。
しかし、その一方で多くの熟練工が職を失い、労働条件も悪化しました。
失業の危機に直面した労働者たちは、生活の糧を失うことを恐れ、自分たちの仕事を守ろうと機械を破壊することで、機械化の進展を阻止しようとしました。
(このイラスト、教科書で見た記憶があります)
労働者たちは深夜工場に侵入し、ハンマーや斧などで機械を打ち壊しました。
この運動は、イギリス各地に広がり、政府は治安維持に苦慮しました。
イギリス政府は、ラッダイト運動を鎮圧するために、最高刑罰に死刑を定めるなど厳しい法律を制定し、武力鎮圧を行いました。
その結果、多くの労働者が逮捕、処刑され運動は弾圧されました。
3.プロンプトにより解答が変わる
その後、このラッダイト運動は落ち着きましたが、今後の世界を象徴するような出来事です。
生成AIの登場は、第四次産業革命ともいわれています。
生成AIの能力は目覚ましく、人間が作成した文章と見分けがつかないほどの高品質な文章を生成することも可能です。
しかし、生成AIはあくまでデータに基づいた統計的な処理を行うものであり、人間の持つ「共感」といった能力は持ち合わせていません。
この文章は、しっかり私おびなたが書いていますので誤解がないように(笑)。
生成AIは人間のインプットに応じて、最適解をもたらすものです。
インプットが無ければ、当然アウトプットもありません。
だから私達人間が、どのようなインプットをおこなうかが、大きなカギになります。
生成AIに入力する言葉や文章を「プロンプト」といいますが、このプロンプトを考えるのは人間です。
chatGPTに「今日の晩ごはんの献立考えて」と入力したら、以下の献立を考えてくれました。
前菜
枝豆 - 塩茹でにして、シンプルに。
メインディッシュ
鶏の照り焼き - 甘辛いタレがご飯に合います。鶏もも肉を使うとジューシーで美味しいです。
サイドディッシュ
きんぴらごぼう - シャキシャキのごぼうと人参を甘辛く炒めた和風のおかず。
ほうれん草のおひたし - さっぱりとした味わいで、メインの濃い味を引き立てます。
スープ
味噌汁 - 豆腐とわかめを入れて、シンプルに。
デザート
抹茶アイス - さっぱりとした後味で、和のテイストを締めくくります。
凄いですね。デザートまで考えてくれました。
次にchatGPTに「今日は暑いからさっぱりした晩ごはんの献立考えて」と入力します。
前菜
冷やしトマト - 新鮮なトマトを冷やして、塩やドレッシングで。
メインディッシュ
冷しゃぶサラダ - 薄切りの豚肉をさっと茹でて冷やし、野菜(レタス、きゅうり、大根おろしなど)と一緒に。ごまダレやポン酢で。
サイドディッシュ
冷ややっこ - 冷たい絹ごし豆腐に、しょうが、ねぎ、かつお節をトッピング。醤油をかけて。
きゅうりとわかめの酢の物 - さっぱりとした酢の物で、食欲を増進させます。
スープ
冷製コーンスープ - コーンの甘みとクリーミーな味わいが楽しめる冷たいスープ。
デザート
フルーツポンチ - 季節のフルーツをカットして、冷たいシロップで和えたさっぱりデザート。
いいですね、冷製コーンスープを考えてくれました。
素晴らしい、ただ誰が作るのでしょうか・・・
このように、プロンプトで提示される内容が変わってきます。
だから、よりその場の状況や気持ちなど詳細にプロンプトを指示するほど、精度が高い解答を求めることができます。
4.人間にしかできないこと
今後、AI化やロボット化は避けられないでしょう。
特に日本は少子化により労働力不足が深刻な問題になっています。
それをAIやロボットで補わざるを得ない状況であり、私は、日本が世界で一番AI化とロボット化が進むだろうと考えています。
この流れを止めることができないのであれば、積極的にそれを受け入れ、使いこなすことが必要です。
そして、プロンプトの差が解答の差になりますから、より深く相手が望むプロンプトを入力するところに、人間の能力の差が生じるでしょう。
たとえば、友人が頑張っているときの励ましの言葉とか、反対に落ち込んでいるときの慰めの言葉など、相手の気持ちを察したプロンプトを選ぶところは人間の感情や判断によります。
気持ちや感情といった人間らしさは、生成AIでは判断できません。
相手を理解したり思いやる力を共感力といいますが、この共感力がこれから大切になると考えています。
共感力の差がプロンプトの差になり、アウトプット(解答)の差になるからです。