思い出「気になる木」

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【台風が過ぎた日】





8歳のとある日の秋
この日は
深夜から台風だった。

朝起きると台風が過ぎ去っていて
枯葉や土が道全体に散らばっていた。

空を見ると
綺麗な青空が広がっていた。
(^u^)

こんな日は
学校を休んで遊びに行きたい。

でも
休校になんてなるはずがなく
渋々学校に向かった。

授業中は
綺麗な青空を見ながら
「早く学校が終れ!」と願った。
マッテルY□♪_〆(ωヾ*)ウゥ…


そして学校が終わり
この頃通ってた学童保育の
「どんぐり学童クラブ」に向かった。


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【格上ペット】





学童クラブに行ったら
昨日の台風で屋根も庭も
全部枯葉と泥だらけだった。

そのまま建物を回ってみると
飼育小屋も土と枯葉だらけ
裏庭も土と枯葉だらけ。

俺は
「きっとこれから掃除するのだろうな」
そう感じて憂鬱だった。
ィャ((´д`●))三((●´д`))ィャ


学童のみんなが集まると
案の定掃除をする事になってしまう。

俺は
飼育小屋の掃除だけは
やりたくなかった

それは
飼育しているチャボとアヒルに
いつも攻撃されるから近づきたくない。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ

この2匹のペットに俺は
格下と思われててバカにされていた。

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【不思議な木】





俺は
学童クラブの裏庭に避難して
飼育小屋の掃除から逃げた。

ここで
ふと気が付いた物があった。
(:″*゜;)おや?


それは
2m位もある大きな木が横たわっている。

しかも根っこから抜けた状態で
この場所にあったのだ!

その木を持ち上げると
全然持ち上がらず
多分50㎏位あったと思う。
┗(;´Д`)┛オモイ


このとき俺は
「まさかこんな重たい物が
台風で飛ばされて来たのか?!」
そう疑問に思った。

それより今は
明らかにゴミと判断できるこの木を
なんとか処分しないとならない。

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【動かない木】





俺は
この木を処分しないとならないけど
重たくて動かせなかった。
(●;ノдヾ;)◇*◆重い◆*◇


仕方ないので
土屋先生に木を動かしてもらう為
頼みに行った。

そして土屋先生を現場に連れてきて
この重たい木を動かしてもらう事にした。

しかし
土屋先生もこの木を動かす事がやっとだった。
。゚(゚ノД`゚[+゚。重ぃょ。゚+]


そこで土屋先生は
「ゴミとしても大きすぎるから
端に寄せて後日この木の処分を考えよう」
そう言ってこの木の処分を後回しにした。

この頃の学童クラブには
大きな焼却炉があり
枯葉やごみをその中に入れて
燃やして処分していた。

でも
いくら大きな焼却炉でも
あの2m位ある木を処分できるほど
大きくなかったのだ。

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【気になる木】





俺は
内心この大きな木が捨てられなくてホッとした。

その訳は
根っこから抜けてここまで来たこの木を見たら
まだ十分生きている気がして
可哀そうになってしまったのだ。

でも
重すぎて土に埋めなおす事も出来ず
このまま放置するしかなかった。
(´;ω;`)シクシク

そして俺は
裏庭で集めた枯葉を持って
焼却炉に持って行った。

そうすると焼却炉の周りで
何やらみんなが騒いでいた。
ワイワイ(((o( ˆoˆ )o)))ガヤガヤ

そこで飛び交っていた言葉は
「やけくそだ!やけくそだ!」
そうみんな言っている。

俺は
なんのことだか解らず
燃やす為に持ってきた枯葉のゴミを
焼却炉に入れようとした。

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【やけくそ】





俺は
焼却炉のふたを開けて中身を見たら
なんと!
大きなうんちが焼却炉の中で燃えている!

この時
みんなが叫んでいた「やけくそ」の意味が
やっと理解できた!
ワカッタ!!(`Д´)ゞ


しかし
人間ほどじゃないけど
結構大きなうんちが入ってた。

俺は
「このうんちどこから持ってきたの!」
そうみんなに聞いてみた。

そうすると
「外で見つけた犬のうんちだよ!」
そう教えてくれた。
∪ ̄ᴥ ̄∪ ワン


俺もこの頃
やけくその意味を
「うんちを焼く事なのかな?」
そう思っていた。

そんな考えを持っていた俺は
このうんちを焼いている様子を見て
「初めてやけくその真の姿を見た!」
そう感じて嬉しかった。

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【真のやけくそ】





俺は
このうんちが入った焼却炉に
ゴミとして集めた枯葉を投入する。

そうすると
さらに炎の強さが増して
うんちが凄く燃え上がった!
ヾ(*´∀`*)ノ

それを見た俺は
「やけくそが焼きあがったら
いったいどうなるんだろう?」
そう思い楽しみになる。

しばらく焼いて
やけくそを5年生のリーダーが取り出した。

そのやけくそは
真っ黒になっていて
まるで木炭のようだった。

木の棒でつついてみると
カチカチでとても硬い。

しかし
元がうんちだけあって
とても素手で触る気になれなかった。
キタナイ┏(;´。` ; )┛


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【再会の木】





焼けてカチカチになったうんちは
みんな手で触る気が起きなかったのか
誰も触らなかった。

その後やけくそは
焼却炉に戻されて処分した。

そしてやっと掃除が終わり
おやつを食べて
みんな帰宅してた。

2週間後
久しぶりに学童クラブの裏庭に行ってみた。

俺は
あの時動かせなくて端に除けた木が
どうなっているのか気になったのだ。
((o(*´∀`*)o))わくわく♪

この時
「どうせあのままじゃ
枯れてしまってボロボロだろうな」
そう予想していた。

しかし
この俺の大予想は
完全に大外れしてしまった!
∑(゚д゚ノ)ノウワッー

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【意思がある木】





なんと!
根っこから抜けて横たわっていた木が
かってに立ち上がって
土に根を張っていたのだ!

俺は
この衝撃的な事実を
土屋先生に報告しに行った!
(,,゚Д゚)∩センセー!


土屋先生にこの事を伝えたら
「そんなバカな~」と
全然信じてくれなかった。

でも
土屋先生を裏庭に連れて行き
本当に木が立っているのを見せると
ビックリしていた。

そして土屋先生が
「こんなすごい生命力が
この木にあったんだなぁ~」
そう感動してくれた。

俺もこの事実が凄すぎて
「きっと意思がこの木にあって
自分で一生懸命立ち上がったんだ!」
そう確信した。

この時俺は
植物の生命力を目の前で見せられ
植物にも心がある事を始めて悟った。
( *゚ェ゚))フムフム

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【偶然の出会い】





しかし
なんでこの木がここにあったのか
この謎がまだ解けていない。
( ̄へ ̄|||) ウーム


そこの事を土屋先生に尋ねてみたら
「この木があった場所は
すぐそこにある蛇山にあったんだ。」
そう教えてくれた。

そして
「台風のせいでこの木が抜けて飛ばされ
目の前の道路に転がっていたんだよ」
そう言ってくる。

「その道路にあった木が車の通行の邪魔で
3人のドライバーが道路からどかすついでに
この敷地に投げ入れたのを見たんだ」と
衝撃の事実を教えてくれた。

俺は
「歩道に除ければ良いのに
なんでわざとこの敷地に投げ入れたんだ?」
そう疑問に思った。

その事も土屋先生に聞いてみたら
「多分道路のど真ん中にこの木が転がっていて
ムカついたから投げ入れたのかもな」
そう言っていた。

この事に俺は
「まるで子供の八つ当たりじゃないか」
そう感じたが
今この木がここにある偶然も嬉しかった。

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