【Gマイナスの世界が始まった】
“「米国がアトラスのように世界秩序全体を支え続ける時代は終わった」。トランプ政権は、12月初めに公表した国家安全保障戦略(NSS)でこう宣言した。”
自国を神に例えるのはかなりおこがましいですが、アトラスが罰を受けていたという神話に基づくなら皮肉にも思えます。神なのに可哀想な立ち位置ということで。
“NSSは米国の周辺の西半球地域を最重視するとともに、欧州連合(EU)などの欧州の政治体制を攻撃する異例の文章となった。対中政策では台湾政策の現状維持の方針は示したものの、中国をロシアと並ぶ「修正主義勢力」と位置づけた第1次政権時(17年)のNSSに比べ対決色は後退した印象だ。”
2017年のトランプ政権の前がオバマ政権です。オバマ政権の時に「世界の警察」の離脱宣言がありました。その後で「修正主義勢力」とロシアと中国を扱っているのが象徴的ですが、それを今回は言及していないということでしょう。修正主義勢力とは既存の歴史認識や国際秩序を修正しようとする勢力のことです。
自国をアトラスに格上げした上で、アトラスからは降りるという宣言では、ロシアと中国に配慮をしているようにも見せている気がしました。
だからC5なんて構想を考えたのでしょうか。
“さらに外交関係者の間で話題になったのは一部米メディアで報道されたC5(コア5)構想だ。G7(主要7カ国)のように定期的に国際問題を協議するグループで、米国に中国、ロシア、インド、日本を加わえた5カ国で構成する。一応、人口1億人を超す国で線引きしているようだが、欧州外しは明確だ。米政府はこの報道を否定しているが、「NSS作成の過程で浮上したアイデアの一つではないか」と森教授は推測する。”
なぜ日本は入れられたのでしょうか?この記事を読んだ時にそれが疑問に思いました。この記事では以下のような書き方ぐらいしか書いていません。
“C5になぜ日本が入ったのかは謎だが、保守色が強く外国人受け入れに慎重な高市政権は思想的に近い仲間とみなしたのではないかという見方もある。”
思想的だけでは何とも受け入れ難いです。そこで私が思ったのは「覇権国家」です。覇権国家はポルトガル→オランダ→イギリス→アメリカときています。
その次はどの国か?と考えると中国が浮上しますが、中国はあと10年ぐらいすると下降していきます。またアメリカとしては阻止したいところです。
そう考えると、人口がどんどん増え続けるインドが次の覇権国家になるのではないでしょうか。アメリカとしてはインドと共同覇権を取りたいところにその調整役として日本を選んだ、という考えです。
アメリカ、インド、日本という3カ国で覇権国家となる。アメリカとしては自分が覇権国家でインド、日本と続く構想をねっているでしょうけど。
そしてこの3カ国で中国とロシアに対抗する。中国とロシアを持ち上げておきながら、対話の場も作る。何なら、BRICSとの関係も構築する。そんな感じではないでしょうか。
ここの記事では「Gゼロ」の世界からさらに「Gマイナス」の世界のことまで追及していますが、日本はそのマイナスだからこそ、そこに必要な国だと思います。
大国におもねるよりも日本らしさで主張してほしいところですが。