☆44【仲間の輪5】「任侠(にんきょう)から義侠(ぎきょう)の
梁山泊仲間にようこそ」
根津と朝日が会議室に残り、
「窮地にいる者に対してのアイディア、手段対策を次々出しては
実行しようとする、ルカさん、青さん、照ちゃんの自然派風間企画さんて
すごいな」
「ああ、本当に凄いよ。この間なんて新しい乗り物の企画を一緒につくって
承認してもらおうと役所に持って行ったら、たらい回しの上に就業終了で
切られひどい仕打ちを受けてしょげてたら、それを逆手にとって
『アクティブメガネ』『アクティブウォッチ』の
新しい案を持ってくるところなんざ驚くよ。お国とはえらい違いだよ」
「あ・・あれそうなんだ!」
「自然派風間企画命名も訳ありでちょっと名前長げーけどな。
リスク管理だっけ?困る前に手を打って発展させ、それこそ
『痒い所に手が届く』ってやつだ。
企画をどん々入れて仕事が増えて、仲間共々笑いが止まんねーよ。
知恵者がいるだけでこうも違うかってんだ。
そういや水田クリーニングさんのレンタル屋も、あれも風間企画さんの
仕事だよ」
「あの大きくなってる水田クリーニング店!」
「水田さん、客が来なくて困ってたのを自然派風間企画さん紹介して、
今じゃあそこだけじゃ足りなくって困ってる他のクリーニング店、ふとん店、
呉服店も巻き込んで繋げて 本業やりながら、ジャケットや布団・冠婚葬祭の
レンタル業にして、三好商店街から名前とってレンタル総合ミヨショウ、
商店街復活だよ」
「あれを作ったのが自然派風間企画さんか!」
「風間さんのいいところは企画作ってくれた上に使ってくれて、
他と繋げたり宣伝してくれてピンチだと飛んできて、
そこを直して更に金の入る仕組みしてくれる。
本当に俺たち中小や店の味方だよ。お国は困ったらすぐに俺達の血税を
ばら撒いて、それも鼻くそ程度の金だけ与えて『ほら、やってやった』
みたいな。
ああ言う俺らをバカにしているような奴らと闘う気で、今度自然派・・
じゃなくて自然党って政党を作って殴り込みかけるらしい。
それで風間企画に”自然派”付け加えたって言ってた」
「うちは絶対、投票しますよ」
「投票なんて当然だよ。それよりいざとなった時は足りないところは
手助けして、少しでも恩返ししようゼ」
「自然党?が立ち上がったら皆に連絡しなきゃ」
「国まで行ったら今と逆ですごく良くなると思う。なんせ私欲がなくて
人助けが趣味みたいな人達だから」
「風間さんのアドバイス受けられたし、お前が友達でほんと良かったよ」
数日後のカラオケ梁山泊のミーティングルームにて、
「今日はLINKで連絡した新しい仲間を紹介しま~す。
元ヤクザさんのオオカミさんと北千住さんとみーなんとか誰だっけ?・・・
この間はスラスラ言えたんだけど、久しぶりの乱闘で興奮してたのかな?・・要するに、ミッキーと千ちゃんとミックです」
そこにいた全員が
『ルカさん、忘れたから・・まとめたョ』
「ルカさん、それでは失礼ですよ。私が紹介します。
この方が元桜木組の犬神水月(イヌガミ・ミツキ)さんこと、
ミッキーさん又はミキ兄さんで、
こちらが千住哲男(センジュ・テツオ)さんこと千ちゃんさんと
御倉三郎(ミクラ・サブロウ)さんで、ミックさんです」
3人はかしこまりながら
「よ・よろしくお願いします」
「テルさんやミランジェさん、麗奈さん達おネエさん方と子供達には
紹介は済んで『良い人が来た』と喜んでました。
それで、こちらがデジタル担当のご姉弟で土御門代里子
(ツチミカド・ヨリコ)こと代里ちゃんさんと弟さんの優(ユウ)君さんと、
テレビメディア担当の野火武(ノビ・タケシ)さんことノビ君さんです」
3人揃って
「よろしく!」
「風間家の紹介はだいたいレクしたから、後は直接会った時ね。
そん時の紹介も面倒なので、青君か、照ちゃんお願い」
「面倒じゃなくて、紹介しきれないんでしょ」
「テヘペロ」
「ルカさん、もう、それはいいから」
「はい・・」
代里子や優、野火らは、
『ルカさん、もう、ニックネーム付けたんだ』
『あの、ニックネーム受けいれたんだ。善い人達かも』
「ミッキーの身体も良くなったし、一緒に帰って3人には今日から
風間ハウスに移ってもらう」
代里子や優、野火は意味深な顔つきで
『風間家、鍛錬だ。ルカさん同様、時村さん怖いよ・・・地獄を見るぞ、
大変だぞ』
「それにしても、国は組を解散させるだけさせて、後のフォローが
無いなんてねえ~」
「お国らしいというか、自文党なんて裏じゃずいぶん使ってたンじゃない
のか?」
「今だって繋がっていて、パーティー券買わせたり、手伝わせているって
噂もあるし」
「いいように使って後は知りませんとは、日頃は『義理人情だと』
言いながら随分、薄情だね」
「それに官僚の霞が関文学で『職業選択の自由』を言い訳に放置して
おきたいんじゃない?怖がりだし」
「ヤクザだろうが、犯罪者だろうが、それをやめて改心したなら
次のステップアップが図れるようにしておくべきではないのかな」
「この国は表面つらはキレイ事を言っているけど現実味がないのと、そ
の先のことがちゃんとした仕組みができてない感じがするね」
「誰でも、どんな人でも、仕事をしたいと思っても民間に無い時は、
仕事を出来るようにするそれこそが公益性では?」
「公益って民間で出来ない事を公的機関がやる事だと思うけど、
公的に携わってる側がやりたい事ではなく、あくまでも庶民が願っている
ことを合理的、機能、実用、効率的にやらないと”公的サービス”と
言えないと思う」
「仕事って言うと公共事業の土木や介護しかないのは”公的サービス”と
言えないかも」
「女性やLGBTQ、障害者、持病持ってる人もいるかも知れないのに、
公共事業の土木しかないって短絡的、乱暴」
「ただ金を与えるのではなく、その個人々の人格や能力才能に合わせて
手助けをして、それを伸ばすことによって産業発展、経済成長に
繋がっていくと思います」
「魚群探知機作ったのも個人だし、PCや飛行機だって個人が頑張って
メカニズムを発見した。
元ヤクザでも、元犯罪者や弱者、底辺の人達からコンピューターウィルスに
画期的なものを見付けるかも知れない。それを見棄てたり、
十把一絡げでみんな土木作業って乱暴、
金だけ与えて飼い殺しもひどい、一番よくないのは見て見ぬふりして
放置すること!」
「自分が同じ目に遭ってどうなのよ。それなのに政治家や官僚らの
退職後は、外郭団体や天下り先など血税使って自分達の居場所作る上に
自分の見栄の為に理事だの、幹部だの、上層役職をお手盛りで用意して」
「それだけじゃないよ。あいつらのせいで庶民はものすごく面倒な書類や
仕事させられ、血税使われ手間と時間も盗られ、しまいには仕組みを
せき止めて牛乳は捨てさせるやら、バターや小麦、電気などの物価高も
引き起こしてる」
「何をやるでも天下りやあの人たちの退職先が、ネックになって
害を及ぼしているのでは?」
「そのくせ、弱者や底辺で困っている人らは見殺し、
そのくせ追及されると『ねつ造だ』『冤罪だ』と騒いで、
従わないと陰に隠れ粛々と圧力制裁だよ」
「そういう面では、みんな被害者ってところかな」
「私達は政治家や官僚達のそう言う”害”を無くす為に
立ち上がったんだけどね」
「私も公職や上の人だけがいい思いをするのではなく
”どんな人でも欲するなら仕事を”に賛同して党首になってもいいと
思いました。この国だけではなく世界の貧国にもそうしたくて」
「俺たちの件から世界までなんて、すご過ぎて・・・でも、こんな俺達でも
お役に立てるならなんでもします」
「『なんでもします』言いましたね。それなら弱音吐かずについて
来て下さい」
「それに桜木組の姐さんのみゆきさんの事故も腑に落ちないね。
警察関係ならロッギーに相談してみようかな?」
「ただの事故ではない気がします。なんかきな臭いですね」
「すぐには結果が出ないと思うけど、調べてみるね」
「お願いしやす」
「もう一件、これもLINKで伝えた根津社長の秘密兵器、自然派風間企画が
考案した腕時計『アクティブウォッチ』とメガネ型『アクティブメガネ』
です」
全員に渡してルカ、青也、照子がそれぞれに使い方を説明していると、
犬神達が、
「俺達ももらっていいんですか?」
「そう卑下するの無し、もう、梁山泊の一員なんだから」
「どっかで、売らなきゃいいよ」
「売らないっすよ。絶対!」
犬神が緊張した面持ちで、
「俺達が入って本当にいいんでしょうか?」
「何言っちゃってるんだか、問題ないよ」
「悪い事をしてなければいいよ」
哲男がすっくと立って
「悪いことはしねェっす!」
「じゃあ、いいンじゃない」
「でも、俺達・・・ヤクザだったし」
「元でしょ。気にすることないよ」
「怖がられたり、嫌がられるけど・・・」
「ルカさんに比べたら、全然大丈夫だよ。なんせ、
国に喧嘩売ろうってんだから」
「
正当的な
政党なんちゃって。どう、このダジャレ?」
一同
「・・・・ 」
『笑いのセンスはないかも』
『名前覚え、方向音痴に次ぐ欠点・・・』
『完璧な人はいない!・・・』
「なんだ、ウケないな。私そんなに怖いかな~」
犬神たちも含めみんな同時にうなずき、納得、そして笑い。
「ヤクザとか気にしないで梁山泊の仲間だし、この梁山泊でも
風間ハウスでも自分の家だと思ってずっと居ていいんですよ」
「悪い事さえしなければだけどね」
「悪事なんて働こうものなら ヤクザの報復より怖い目に遭わされそう」
「しません。絶対!」
「みんなにこんなに優しくしてもらい、受け入れてもらえるなんて
夢みたいだ」
野火が含み笑いしながら、
「そう言っていられるのも今のうちだったりして」
「へッ??」
「そうね。明日からは、鍛錬とステップアップの勉強、その後は
それぞれに合った仕事に就いてもらうね」
「えっ?鍛錬に勉強? 夢とちょっと違うかも・・・」