昨年末から関係している物件です。
ようやく貸家として活用できるようになりました。
いろいろな問題を抱えていました。
まず、借地であること。
借地上にある建物を、建物所有者が売却したい、という相談から始まりました。借地なので、建物の売買は地主の承諾が必須になります。
その地主が個人の場合、公の場合、公に近い団体の場合などがあります。
今回は、公に近い団体が地主でした。
最も知られている団体としては、財産区と思います。
今回は財産区ではなく、地区ごとに設立された区が保有している土地です。
公に近い団体です。
公と異なるのは、固定資産税が課税されている点です。
さらに、その区が代表者はいますが、複数の区の共有となっていました。
共有なので、全員の合意が必要になります。
代表者一人だけなら、まだ早いです。
しかし、今回は総勢13名関わっていました。
その都度、協議が必要となりました。
この地主の承諾が1丁目1番地です。
これをクリアしないと、先に進めません。
そこで借地契約の新たな契約ができるように努力しました。
建物が登記されて、所有者明確であれば、比較的スムーズに進みます。
今回は、ここも異なりました。
建物が2棟とも未登記でした。
建物の証明ができないので、借地契約をしたいけど方法が分からない、となってきました。ここからは、不動産のコンサルティングの内容です。
料理と似ています。
非常に手間のかかる、しかも毒を取り除かないといけないような料理です。
借地契約をするために、建物登記から始めました。
2棟とも建築時の所有者は死亡しています。
相続人が対応しています。
2棟のうち1棟は、相続人が2名でした。
2名とも協力的でした。
おかげで、この建物については、相続登記と表示・保存登記ができました。
問題は2棟目です。
これは相続人が多数いました。
しかも、その相続人が死亡しています。
代襲相続でさらに広がりました。
通常の方法では相続不能な内容です。
そこで関係者に可能な限りの協力をして頂きました。
行政の協力も必須でした。
幸い、皆が協力してくれました。
約半年の時間が必要となりましたが、異なる方法で登記することができました。
これで2棟とも建物登記と相続登記が完了しました。
登記が完了したので、借地契約も可能になりました。
元の建物所有者は、無事に売却することができました。
とても喜ばれました。
ここからは、建物の活用になります。
建物の本来の能力を引き出すことが大切です。
福祉の延長線上で活用します。
そのため、賃料等の条件は、近隣の同じような建物と比べると、かなり緩和しています。3DKと4Kの建物です。
どちらも平成7年に新築されています。
現在で築26年です。
25坪と23坪の平屋です。
これを賃料:35,000/月、としました。
通常の査定であれば、50,000円前後が適正価格と思われます。
純粋な営利目的ではないので、ギリギリまで賃料を引き下げました。
庭も広すぎるくらいにあります。
単なる庭ではなく、家庭菜園ができるくらいの広さがあります。
建物の保有が目的ではなく、利用することを重視する人には、相当に気楽な物件になったと思います。すでに、1棟は成約です。残りは1棟です。
改装工事にやっと取り掛かることができます。
予算の範囲内でできるだけのことをしたいと思います。