今日の査定など

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今日は土地建物の査定依頼を受けていました。
現地はすぐにわかる物件です。
以前にも近くを調査していたので、大体のことは記憶しています。
また、事前に軽く下調べをしておきました。
現地で確認しないといけないことを、ある程度まで限定してから査定に
行きました。

売主は高齢の女性です。
親族が2人、付き添いでいました。
これは良いこともあります。
高齢女性だけだと、正しい判断ができない場合があるからです。

この女性と付き添いの親族も、やはり「家」として考えていました。
さらに、売主として「何もせず」、買主側のことや買う人の視点では
全く考えていませんでした。そのため、査定の意味を理解するまでに
時間がかかりました。その説明に疲れました。

分からない人に理解してもらうこと、これは疲れます。
どうやって専門用語を使わずに理解してもらうか、修行のようです。

ある程度まで、現地で確認しないといけないことを把握していたので、
その確認から始めました。売主は「間取り図」を出して、早く家の中を見るように、と言いました。断りました。

家以前の問題を確認しないといけないから、です。
前面道路部分が「怪しい」ことが始まりでした。
売主に尋ねると、案の定、「私道」でした。
約4mの幅員の私道です。
持ち分を確認すると、数人の共有と言われました。
ここで、建築確認があったので見てみました。
道路部分は、位置指定道路でした。
良かったです。

位置指定がなかった場合、4mの幅員であれば1/2の持ち分がないと、
再建築不可の可能性がありました。
新築時点は約30年前です。
当時と今で、用途地域が変わっていました。
同じ住居系だったので、良かったです。
低層住専の場合、他の制限が重要になりますが、1種住居なので
問題はありませんでした。

ただし、この位置指定道路の接道部分が際どかったです。
2mギリギリの接道です。
この接道の長さを細かく確認する必要があります。
今回は本格的には調べません。
受託したら、調べます。

売主は不思議に思っていたようです。
なぜ、家の中を見ないのか、二階建てですが、二階にすら上がらない
のはなぜだろう、という感じでした。

売主と付き添い人がいるので、二重に説明しないといけません。
これが疲れます。
しかも、売主は自分に都合の良い考えしか持っていませんでした。
査定=買取価格、と思い込んでいたことです。
買取の場合と、仲介の場合は違う、ということを知りませんでした。
ここから追加説明の始まりです。

何度説明しても、いまいち理解していないようでした。
そのため、理解できる範囲に絞ることにしました。

家として売る、土地として売る、どちらになるか。

土地として売る場合、更地で確定測量後の価格を考えます。
純粋な土地価格の買取の場合と、仲介の場合がでてきます。

家として売る場合、現状のまま売る場合と、買取再販の場合の
価格は異なります。この説明もしました。

土地、土地建物、両方の選択肢がある場合は、売主に条件の良い
ほうで考えればいいだけ、です。
しかし、土地が再建築不可になった場合、家としてリフォーム
するしかない、となってきます。
住宅ローンは不可になります。
すると、非常に限定した売り方のみ、となってきます。

この説明を根気よくしたことで、売主は気づかれたようでした。
解体費用と測量費、これが土地として売る場合に必須の費用です。
ですが、売主は資金がない、と分かりました。

そうすると、現状のままで買主が解体するか、改装するか、となってきます。
それでも売主の視点でしか考えようとされません。
売るセンスがない、と感じました。

買主の視点で考えるように何度も勧めました。
ですが、分からない人は、最後まで理解できません。
それ以上は言うだけ時間と労力のムダになります。
どこかで線引きする必要があります。

おまけに敷地にギリギリまで建物を建築しています。
駐車場が縦列二台のみです。
住宅は築30年くらいの5LDKです。
各人に1台は必要な地域です。
駐車場の増設ができない敷地です。
この時点で家として再生するのは、「やめたほうがいい」と
なってきます。

売主は新築時に当時でも相当な金額で新築しています。
土地価格も現状の倍近い価格で購入しています。
これを基準に物を言われています。
そこが誤りだと、告げました。

平成前半の価格と令和の今の価格は違う、という点です。
自分が高買いしたことと、現在価格は「関係ない」ことも伝えました。
これが不動産です。
需要によって価格が変動します。
需要が多い地域では、価格は維持できることが多いです。
需要が低い地域では、当然のように価格は下がります。

今回の売主の要望は、何もせずに最高値で買い取ってくれ、という
趣旨でした。数社に査定を依頼されています。
それは構いません。
問題は、仲介価格と買取価格は違う、ということです。
仲介価格は成約価格ではありません。
売り出し価格であり、いくら高くても無意味です。

売り出し価格を高く言われれば、社会経験が少ない人の場合、売れる価格と
思い込むことがあります。これは要注意です。

買取価格であれば、成約価格です。
あとは、購入条件がどうなるか、となってきます。

今回の場合、私道であること、駐車場が不足すること、リフォーム費用が
数百万円は軽く必要になること、などから受託「しない」ことを考えています。

不動産会社であれば、考えが分かれる部分です。
何でもよいから受託するという考えと、無理に受託しないという考えです。
以前であれば、受託するように考えていたかもしれません。
しかし、現在は、無理な受託はしないようにしています。

取捨選択をするようにしました。
物件のトリアージです。
救える物件と、無理な物件があります。
トリアージは必要です。

今回は、断る物件という判断になると思います。
物件ごとに判断は変わります。
自分の物件を「客観的に」知ることが大切です。


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