富太郎が、気の向くままに、「ちょこっとプレゼン」させていただきます。
誰かのお役に立てば、幸いです。
今回のお題『不起訴処分』
最近、刑事事件が『不起訴処分』になって、「検察は理由を明らかにして
いません。」という新聞記事をよく見るなぁと思っていたのですが、
強制性交罪の容疑で書類送検されていた、某有名野球選手が『不起訴処分』
となり、「嫌疑不十分」と理由も明記されていました。
ものの本によれば、「不起訴処分」になるのは、
(1) 嫌疑なし
例 真犯人が見つかった、アリバイが成立した
(2) 嫌疑不十分 (某野球選手のケース)
例 起訴しても有罪にならない
(「疑わしきは被告人の利益に」という刑事事件の大原則による)
(3) 起訴猶予
例 本人が深く反省し、示談も成立
(4) 親告罪の告訴取り下げ
例 被害者の告訴がないと罪とならない、名誉棄損罪、器物損壊罪等
(5) 罪とならず
例 構成要件に該当しない (正当防衛)
犯罪成立の阻害事由(心神喪失/京アニ放火犯弁護士の主張)
のようなケースのようです。
また、別の日の新聞には、国会議員の買収事件で、買収された疑惑の市会
議員に対し、特捜の検事が任意聴取の際「不起訴処分」を示唆したうえで、
「金は買収目的で受け取った」と認めるように促したとの記事も。
「起訴便宜主義」といって、『犯罪の嫌疑と訴訟条件が備わっていても、
犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の状況により
訴追を必要としないときは、検察官の裁量により公訴提起しないことが
できる。』(刑事訴訟法248条)と、法律で定められてはいるようです。
さらには、主として共犯者の供述を獲得する手段として、被疑者・被告人が
捜査に一定の協力をすることと引換えに検察官が不起訴・公訴の取消しなどの
見返りを与えることを内容とする協議による合意の制度(日本版「司法取引」
による供述証拠の収集)が、平成30年6月に施行されています。(350条の2)
なお、検察官の不起訴処分に対する対抗手段としては、「検察審査会」と
いう制度があり、審査の結果『起訴相当の議決』をして検察官に起訴を促し、
それでも検察官が起訴をしない場合には、再度審査をして『起訴決議(裁判所
に、検察官の職務を行う指定弁護士の指定を求める)』がなされると、
指定弁護士は必ず「公訴提起しなければならない」ことになっています。
今回は、以上です。 過去のブログも、ぜひご覧ください。 富太郎