富太郎の『岡目八目』 2022.01.26

富太郎の『岡目八目』 2022.01.26

記事
コラム
 僭越ながら、富太郎(中小企業診断士・社会保険労務士)が、
「小規模企業」や「創業」に関して見聞きした事柄に対する
『気づき』を(勝手に)つぶやかせていただきます。

 先日の新聞に、『 コロナ長期化 弱る中小 全銀協が新指針 』
という記事が出ていました。 (読売新聞1月14日朝刊)
「中小経営再建を支援 債務超過解消を5年に」との副見出しも。

 記事の中にもありましたが、「金融機関は、融資先の事業が行き詰まり、
支払いが滞ることを想定して、要管理先や破綻懸念先といった債務者区分
(*)に応じて、焦げ付きに備えた引当金」を積んでいます。
 また、記事には「銀行はかつて、不良債権を抱えて経営が悪化すると、
融資の焦げ付きを懸念して、企業に返済を求める傾向があった。中小企業は
一部でも資金が引き揚げられると、瞬時に経営が行き詰まりかねない。万一の
時にも、債務の減免や返済計画を緩くすることで、事業が継続できる。」とも
書かれています。
 これを「中小企業の事業再生を支援する全銀協の指針」(のひとつ)として
いますが、「債務の減免」や「返済計画の緩和(リスケ)」をすると、
債務者区分は下方修正され、銀行は引当金の積み増しが必要になります。

 ただ、取引先企業が『経営改善計画』を策定し、全取引金融機関に
承認されると、債務者区分が引き上げられて、この引当金の率を下げられる
という仕組みにもなっています。
 そして、ランクアップが可能な『経営改善計画』のクリア要件は、
 (富太郎が中小企業大学校で教わった内容では、)
 ① 3年以内に、『黒字化』 
 ② 5年以内(中小企業は10年以内)に、『債務超過解消
 ③ 計画完了時(債務超過解消時)に、『債務償還年数10年以内
 ④ 毎年の計画達成率おおむね80%以上
ですが、今回の記事(債務超過解消5年)では、上記条件よりも
厳しくなっているような・・・。

また、この記事の中で「コロナ禍で打撃を受けた企業の多くが、感染拡大の
長期化により、借金が積み上がっている。(飲食店で月商の9.2か月分)」
とし、東京商工リサーチの担当者の話として、
『一般的に、月間の売上高に占める借金の額は、5か月分を上回ると、
債務過剰となる。借金を積み重ねて現状をしのいでいる実態が読み取れる。』
とも書かれています。

 記事の最後に、全銀協の会長の記者会見のコメントが載っています。
『一部の業種、企業においては、債務の過剰感が増している。
資金繰り支援のみならず、企業の事業再生を支援していくことが、
これからの銀行界に求められる重要な役割だ。』とおっしゃったようですが、
企業の財務内容が悪化する ⇒ 債務者区分が下がる ⇒ 引当率が上がる
⇒ 金融機関の経費(引当金)が増える ⇒ 金融機関の収益が悪化する
従って、中小企業の経営改善は、金融機関の経営にとっても死活問題なので、
ある意味、当然です。

まずは、御社の実態把握を早急に・・・    富太郎

* 債務者区分 に関する、富太郎の参考ブログ
  経営のプチヒント6
  『なぜ御社はプロパー資金を借りられないのか?』







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