「私が我慢すれば丸く収まるから」
そう考えて、自分の気持ちを飲み込んでしまうことはありませんか?
家族の中でも、職場でも、恋愛でも、本当は嫌だったり、悲しかったり、納得できなかったりするのに、「ここで言ったら空気が悪くなる」「相手を困らせたくない」と我慢してしまう。
一度や二度なら誰にでもあることですが、それが当たり前になってしまうと、少しずつ心に負担が溜まっていきます。
我慢することが多い人は、決して弱いわけではありません。
むしろ周りのことをよく見ていて、相手の気持ちを考えることができる人ほど、「自分さえ我慢すれば」と考えやすいものです。
ただ、そこで忘れてはいけないのが、自分の気持ちも同じように大切だということです。
言いたかったこと。
本当は嫌だったこと。
寂しかったこと。
分かってほしかったこと。
助けてほしかったこと。
そうした気持ちは、我慢したからといって消えてなくなるわけではありません。
心の奥に少しずつ残っていきます。
そして我慢が続くと、ある日ほんの些細なことで急にイライラしたり、涙が出たり、何もしたくなくなったりすることがあります。
本人からすると、「こんな小さなことで、どうしてこんなに腹が立つんだろう?」と思うかもしれません。
でも、本当はその一つの出来事だけに反応しているのではないのです。
今まで飲み込んできた気持ちが積み重なり、最後の一滴が入ったことで溢れてしまっただけなのかもしれません。
また、我慢することに慣れすぎると、「自分が本当はどうしたいのか」が分からなくなってしまうこともあります。
「何が食べたい?」
「どこへ行きたい?」
「本当はどうしたい?」
そんな簡単な質問にも、「何でもいいよ」「みんなに合わせるよ」と答えてしまう。
これは相手を思いやっている場合もありますが、いつもそうしているのであれば、自分の気持ちを感じること自体を無意識に避けている可能性もあります。
そして、「私が我慢すればいい」という心の癖の奥には、別の気持ちが隠れていることがあります。
「嫌われたくない」
「怒らせたくない」
「迷惑をかけたくない」
「わがままな人だと思われたくない」
「見捨てられたくない」
こうした不安があると、自分の気持ちを伝えることよりも、相手との関係を壊さないことを優先するようになります。
特に子どもの頃から周囲の顔色をよく見ていた人は、大人になってからも同じ反応を続けていることがあります。
小さい頃には、自分を守るために必要だった方法なのかもしれません。
でも、大人になった今も同じように我慢し続ける必要があるとは限りません。
だからといって、今まで我慢してきた人が、急に何でも言いたいことを言う必要はありません。
まずは自分自身が、自分の気持ちに気づいてあげるところからで大丈夫です。
「本当は嫌だったんだな」
「寂しかったんだな」
「私も大切にしてほしかったんだな」
そうやって、自分だけは自分の気持ちを否定しないことです。
そして少しずつ、「今日は疲れているから休みたい」「これは少し苦手です」「私はこっちがいいな」と、小さな気持ちから表に出してみてください。
自分を大切にすることと、わがままになることは同じではありません。
相手を大切にしながら、自分の気持ちも大切にする。
そのバランスを少しずつ覚えていけばいいのです。
もし最近、理由もなくイライラする、急に悲しくなる、人と関わることに疲れてしまうということがあるなら、
「最近、何を我慢しているかな?」
と自分に聞いてみてください。
すぐに答えが出なくても大丈夫です。
心の中には、ずっと言えずに待っている気持ちがあるかもしれません。
「私が我慢すればいい」ではなく、
「私の気持ちも大切にしていい」
そう思えるようになるだけでも、心は少しずつ軽くなっていきますよ^^