漫画を完成させたい…描き続けたい…
でも仕事や人間関係で疲弊して机に座るということすらできない日々が続いてる…
そもそもペン入れが好きじゃないし、めちゃくちゃ時間がかかってしまうから、
その作業があると思うと進まない…
なんとか描こうとしても挫けそうになって何日も作業が止まってしまう…
私の友人M(以下M)は何年もこのような状態だったんですが、
そんな状態からここ半年以上にわたって毎月漫画投稿を続けられているんです。
今回は、何年も漫画を描けずに苦しんでいた状態から、
毎月半年以上漫画を投稿し続けられるまでに起こったMの変化についてお話させていただきます。
漫画を描きたいのに描き続けられなくて悩んでいる人のヒントになればと思います。
1. 漫画を描きたいのに描けない!才能があるのにもったいない!
私の友人(以下M)は、自分の中に湧いてくるストーリーを漫画にするのが好きで、
20代後半から本格的に漫画を描いていました。
ですが、だんだん仕事や人間関係で疲弊することが増えてしまって、
創作活動に向けるエネルギーが足りなくなってしまい、
以前のように何ページも原稿を描くことが出来なかったり、
漫画を完成させたい!という気持ちだけで苦手なペン入れもこなしてこれたけど、
それすらも漫画を完成させる大きな足枷になってしまっていました。
そんな日々が何年も続いて、
描きたいのに描けない、描き続けられない…
でも自分の頭の中に湧いて来る創造を形にしたい、
沢山の人に自分の作品を見てもらいたいし、読んでみて欲しい…
でも描けない…そんな思いをずっと抱えて苦しんでいました。
私はたまたまペン入れが得意だったので、下書きまでなんとか描けたMの原稿をもらって、
それにペン入れをするという感じで手伝っていました。
やりたいことがあるのに、それ以外のことで疲れ果ててしまって
自分が本当に好きなこと、やりたいことがやれない…
そんな姿を何年も見てきて、私は憤りのようなものを感じていました。
なぜなら私は、昔からMの読み切り漫画やまだ未完の続き物の漫画を数点ですが読んでいて、
素直に面白かったし続きが読みたいと思えるものばかりだったからです。
私は二次創作の漫画を描いたりはしてきましたが、
ゼロから世界観を創造して作るオリジナル漫画は難易度が高く、
「描けたら楽しいだろうけど自分にはむりだなー、
設定とかストーリーとか組み立てるの大変だしなあ」
と思っていて、
なにより、そこまでして漫画で表現したいオリジナルなネタが浮かばなかったんですよね。
なので、頭の中に描きたいものが湧き出てくることも、
読み手に面白いと思わせる漫画を描けるのも才能だと思っていました。
“なんだかなあ……もったいねぇ!”
仕事や人間関係が悪いわけではありませんが、
それで疲れ果ててせっかくの才能を活かせないのは
何か間違ってんじゃないのかと感じていたんです。
2. 漫画を描けないのはゴールがないから?
そんな日々の中で、だんだん漫画制作がアナログからデジタルに移行が進み、
私も液タブで絵を描いたり同人誌を描いたりするようになりました。
数か月に一度、下手したら半年以上も空くようなペースですが、
Mから下書き原稿をもらってはサポートを続けていました。
デジタルに移行したことで、トーン貼りやベタ、
写植や効果線等の作業が手軽にできるようになったので
ペン入れだけでなく原稿が完成する仕上げまで行っていました。
Mが相変わらず仕事や人間関係で苦しみながらも
合間に創作活動を頑張っている間に、
私はそれまでハマっていたスピリチュアルで大きな挫折を味わい、
スピリチュアルはクソだ!!
何の役にもたたないじゃないか!
と関連するものをすべて捨て、
ふわふわスピから現実世界に戻ってきて(笑)、心理学やコーチングを学んでいました。
そうして学んでいく中で、コーチングの“ゴール設定”という手法を知りました。
(ゴールかぁ…)
ゴール設定とは簡単に言うと、過去は一切関係なしに自分がどんな未来に行き着きたいのかを
あらゆる可能性の中から決めることです。
(うわぁ〜、ぜんぶ過去ありきでやりたいこと決めてきたよ…
今までずっと人見知りだったから、
人付き合いが最低限で済みそうな製造業を選んだりとか…
でも製造業自体をやりたかったわけじゃないから、
そもそもゴール設定すらしてなかったのかも…)
そのとき私はふと思いました。
“Mはどこに向かって漫画制作をしてるんだろう…?”
“もしかして、 ゴールがないから漫画を描くのを
続けられないんじゃないのかな…”
そこで私はMに聞いてみました。
私「漫画を描くことのゴールってあるの?
どこを目指して描いてるの?」
M「えと…自由に自己表現を楽しむことと、
私の作品を見た人を夢中にさせて楽しませてる
ことかな」
(自由に自己表現かあ…。
自由ということは、自由じゃない!と感じたら
ずっと描けないってことか…?
会社の人間関係で疲れ果てちゃったら、
原稿を描くために体を動かすことすら不自由だと思うよな…
人を夢中にさせる作品を描くにしても、読む人のことを考えて色んなことを試す必要があるから、
どうしたって自由と折り合いをつけることになるのでは…。
そうなると、自由に自己表現を楽しむことが
結果的に作品を描き続けることを邪魔してしまうような…、
うーーーん…。)
そんなことを思いながらもうまく力になってあげることも出来ず、その場は終わってしまいました。
3. 手探りで漫画制作を進める中で更新されていたゴール
それからもMは、なんとかして漫画を一定のペースで描けるようになりたいと思って手探りしながら頑張っていました。
漫画制作の予定表を作ってみたり、目標を決めて計画を立ててみたりしていました。
それでも手が止まってしまうときもあって、
そんなときは、
漫画制作をやるメリットとやるデメリット、
漫画制作をやらないメリットとやらないデメリット
を書きだしてみるといいよ!
とアドバイスしたりしました。
M「やってみる!」
Mが書き出したやるメリットとやるデメリットの実際のメモ↑
Mが書き出したやらないメリットとやらないデメリットの実際のメモ↑
ノートに書き出したものを見たMは
M「これはやるしかないね!」
と言って、また原稿に向き合っていきました。
私はその間にコーチングをさらに学んだりしていて、度々相談も受けていました。
相談を受ける度にただ励ますのではなくて、
3年後のNならどうしているのか?
どうなっていたいのか?
未来の視点に立って確認したり、
ゴールについてもよく話したりしていました。
そんな中で、Mがある日LINEでこんなことを話してくれました。
M「自分のやりたいことコミットしてた!」
私「おお、コミット?なにしてたの?」
Mはメモを写メして送ってくれました。
そのメモにはこう書かれていました。
“これから3年で頭の中のストーリーをマンガ化して発表したら、
どんな可能性があるのか自分を試してみたい!!!”
“(それをやる理由)絶対面白いと喜んでもらえるものになるという
確信がある!!”
私「そうしたら3年後、Nはどうなってるの?」
M「ええ⁉そんなことがあったの⁉という話を
いっぱいしてる人になってるの」
私「楽しそうだね!」
さらにMはゴールを更新していました。
“物語やイラストを通して世界中の人々に勇気や希望を与え続ける人として生きている。”
(おお…なんか前のゴールと違う感じがするぞ…!)
そのゴールは以前聞いたものよりも、
自己表現という枠を飛び越えて殻を破ったように視野が広がっているなと感じました。
漫画制作がなかなか思うようにいかない中でも、
Mのマインドは着実に変わってきているなと感じました。
M「いつもYがね、私の漫画は面白いって
言ってくれたからね、
勇気が出たの」
私「???」
M「自分では自分の作品ってどうかなあって
思ってたけどね、
ちゃんと読み返したら面白いって思えたしね、
自分が面白いと思わなきゃ
読者も面白いって思えないよねって」
私「そっかそっか」
M「Yのおかげ」
これをきっかけに、Mにこれまでにない変化が起こり始めました。
4. 試行錯誤しながらも着実に変化は起こっていた
Mは頭の中のストーリーをマンガ化して発表している
3年後の自分なら、今どうしているのか?
という基準で少しずつ自分の行動を選択していったんですね。
たとえば、今までは原稿が完成したらすぐにSNSや公式LINEに投稿していたのを、
まずは自分の中で毎月〇日に投稿すると決めたり、
次回は〇日に投稿すると自分以外の人に予告をして、
自分のペースではなく定期的に投稿しているものというスタンスで取り組むようになったり、
仕事のことが気になるとどうしても筆が進まなくなっていたけど、
そんなことは関係なしに〆切があるのだから描く!と
ギリギリになりながらも原稿を進めることが出来るようになったり、
なんとなくやっているという姿勢から、
自分の力量を冷静に見ながら自分主導で動けるようになったり、
ずっと頭の中でストーリーを暖めることで、
思い入れが強すぎて表に出すのが怖かった作品を
やっとの思いで描き進められるようになったり、
以前とは着実に異なる選択をしていたんです。
もちろん試行錯誤はたくさんしていますし、
私もそれを知っています。
なぜなら原稿がなかなか来ないことが多いからです(笑)
私「〆切近いのに、
〇〇(作品名)の原稿がまだ来んのやけど…」
M「ごめんね!!!もうちょっと待ってね!!!」
私「頼むで…」
このやりとりをたくさんしてきましたし、今もあります(笑)
5. 進んでいるからこそ現れる不安や恐れ
ゴールを更新してからも、度々相談や報告を受けていました。
M「お家に帰っても漫画全く描く気になれない…
楽しくなくて…左脳ばっかり使ってたから…
描くときは… 」
私「……………???」
(なんで急に左脳の話になったんや)
M「設定とかプロットとか考えるのは右脳だから
時間忘れてずっと出来るけど、
原稿用紙に書き起こすとき“ぐああああああ”
ってなるの…、
漫画って意外と決まり事多いから…」
私「………………」
(その決まり事があるから漫画なのでは。)
M「あと、漫画は
自分の中をさらけ出すイメージだから、
これいいじゃん!って思っても
なんか恥ずかしいからこっちにしよう
ってなっちゃって、
自由に描きたい!いや、でも、しかし!
って葛藤して自分を苦しめて
自分で自分を制限しちゃう…
わたし、漫画描き、向いてないのかな…?」
私「……………………..。」
(向いてなかったらあんなに描けねぇし、
左脳と右脳の話がそもそも関係ねぇ)
私「えーーーーーと、Nの悩みは
・漫画が“楽しく”描けないこと?
・漫画が描けないこと?
・自信がないこと?」
M「自信がないことが大きい気がする…、
漫画は前より描けてるし。
でも自信がないから不安でいっぱいで…
だから楽しく描けない…」
私「Nは怖いのかな?」
M「うん…怖い、出すのが怖い。自分の考え、
思い、趣味嗜好」
私「出した後の結果が怖いってことかな?」
M「否定されるかもしれないっていう恐れが
ずっとつきまとう、
皆が否定するとは思ってないけど、
本人にしかわからないから
考えてもしょうがないって分かってても
考えちゃう、恐れてしまう…」
私「怖いのは悪くないよ」
M「いいの?」
私「怖いのは今まで以上に描いて、
今まで以上に発信してるからだよ。
怖くて当たり前だよ」
M「描いてると怖いの?」
私「んーと、自分の内面を
漫画としてそれだけ外側に
発信してるってことだよね。
それって今までのNからしたら怖くない?」
M「絶対やりたくない…、でも創造は好き。
自由に表現して形になるのは嬉しい。
ただ出すのが怖い…、
形にするのは苦手だから(笑)、
創造して終わることが多いけど…。」
私「Nは3年後のゴールに向かってるんだよ。
だから怖いんだよ」
M「ゴールに向かう…怖い?」
私「Nのゴール、今までやったことないよね?」
M「うん…やったことない…」
私「そりゃあ怖いよね、だって
ぬるま湯から出ちゃってるからね」
M「ああーーそう…まず続けるのが大変…(笑)」
私「でも不安も怖さもなかったら
これまでとおんなじだからね、
認めてあげるといいよ、怖くなる自分を」
M「うん、認める。」
描き続けることによって、仕事や人間関係が〜という問題以外にも、
自分の内面からブレーキをかけてくる
恐れみたいなものも出てきたりもします。
でも、以前なら3〜4か月に1回、
下手したら半年に1回しか描けなかった原稿が
今では半年以上毎月投稿出来るまでになりました。
これはとんでもない変化です。
6. 毎月半年以上漫画投稿を続けられている理由とは
そうやって試行錯誤しながらも何で毎月漫画を投稿し続けられているのか、
Mに聞いてみたことがあります。
私「なんで半年以上投稿し続けられてると思う?」
M「明確なゴールを決めたことが大きかったかも!
3年で頭の中のストーリーを漫画化する!
っていう目標を決めたら、
3年後まで継続していく中で
どんな可能性が出てくるのか
ワクワクしたの!」
M「それでも挫けそうになって、でもYから
出来ないとダメみたいなのじゃなくて
可能性を信じて発破かけてもらったり、
なにより
自分の可能性にワクワクすると続けられる!」
M「あと、ゴールが曖昧だったり、
そもそもなかったりすると
描き続ける理由がないから…
描かなくても死なないからね、ラクしようとすると
漫画描かないで漫画読んだり
アニメ見たりしちゃうの、
それも楽しいから」
私「………」
(描かなくても死なない…。確かにそうだわ)
私はMの話を聞いて、
ゴール設定なしに漫画を描き続けるということは
けっこう無謀な挑戦をしてるってことなんかな…と思いました。
漫画を描くって簡単なことではないですよね。
私は自分の持ちネタではない同人誌を描くにしても漫画って難しいなあ…って感じます。
漫画を描いている人なら誰でも痛感していると思います。
頭の中でストーリーやキャラクター、世界観を創造して、
それを漫画というルールの中で紙面に2次元で表現していく。
描きたいネタや世界観を書き出し
魅力的なキャラクターを作成して
自分が伝えたいことが伝わるようなストーリーを作成して
読者に伝わるようなネームを練って
キャラクター、背景等の下書きをして
ペン入れ、写植、トーン貼り、効果線、ベタ入れ…
工程多すぎやろってなります…。
しかも、その一つ一つがどれも漫画で表現する上で大事な要素になっていて手を抜けないんですよね。
いろんな工程があって沢山の熱量が必要な漫画制作だからこそ
、描く理由が弱いと描き続けられなくて当たり前なんだなあと。
7. “なんだかなあ……もったいねぇ!”ですよ!
ここまでMの変化をお話してきましたが、ここまで読んでくださったあなたも、
漫画を描きたいのに描けないと苦しんでいるかもしれませんね。
あなたの頭の中にもストーリーが湧いてきますか?
漫画で表現したい世界観はありますか?
きっとあるからこそ、それを描きたいのに描けなくて苦しんでいるんだと思います。
Mのように明確なゴールがなかったり、
自信がなくて不安だったりしてせっかくの才能が活かせないのは
“なんだかなあ……もったいねぇ!”
ですよ(笑)
この記事があなたの漫画制作のためのヒントや創作活動の力になればとても嬉しいです。
応援しています!