朝の挨拶への返事が短い。相談したら、少し面倒そうな顔をされた。そんなとき、何か気に障ることをしたのかもしれないと、仕事の手を止めて考えてしまうことはありませんか。
思い当たる失敗がなくても、昨日の報告や、さっきの言い方まで振り返ってしまいますよね。やることは目の前にあるのに、頭の中では朝から反省会が始まっている。これでは、仕事が終わる前に気疲れしてしまいます。
周りの様子に気づけることは、仕事をするうえで役立つ場面もあります。ただ、上司や同僚の機嫌を、その都度すべて自分の責任として引き受ける必要はありません。今回は、人の機嫌が気になるときに確かめたい3つの見方をお話しします。
相手の態度と、自分の仕事を分けて見ます
上司の表情が険しいと、提出した資料がよくなかったのか、昨日の質問が余計だったのかと、理由を探したくなります。けれど、表情や声の調子だけでは、何に困っているのか、誰に対して不満があるのかまでは分かりません。
まずは、実際に言われたことを思い出してみてください。資料の数字を直すように言われたなら、確認するのはその数字です。一方、返事が短かっただけなら、仕事に不備があったかどうかは、まだ確認できていません。
たとえば、報告をしたら画面を見たまま一言だけ返ってきた。ここで分かるのは、そのときの返事が短かったということです。自分を嫌っている、もう信頼されていないという結論までは、急いで出さなくてよいのです。
もちろん、忙しいだけと決めつける必要もありません。修正が必要か気になるなら、報告した内容で追加の確認が必要な点はありますか、と用件に沿って尋ねる方法があります。理由の分からない機嫌を読み続けるより、確かめられることに目を向けてみましょう。
自分の間違いが見つかったときは、その点を直せばよいのです。一つの修正から、自分は何をしても駄目と話を広げなくても大丈夫です。必要な反省と、自分を責め続けることは分けて考えたいですね。
顔色を読むより、仕事の優先順位を確かめます
相手の態度と仕事の内容を分けても、不機嫌そうな人に話しかけるのは緊張するものです。今はやめたほうがよいかと様子を見ているうちに、確認したいことだけが残ってしまうこともありますよね。
そんなときは、話しかける前に、答えてほしいことを一つに絞ってみましょう。何から進めるか、いつまでに必要か、どこまで仕上げればよいか。この中から、今の作業を進めるために必要な点を選びます。
たとえば、進めている集計の途中で、別の資料作成を頼まれた場合です。両方を黙って抱える前に、集計と資料作成では、どちらを先に進めますか、と確認できます。急ぎという言葉だけでは期限が分からなければ、本日の15時までで間に合いますか、と具体的な時刻を添えると、認識を合わせやすくなります。
口頭で長く説明しづらいときは、職場で普段使っている連絡手段で、現在の作業と確認したい点を短く伝える方法もあります。相手に合わせて必要以上に謝るより、何を決めてもらえると仕事が進むのかを伝えてみてください。
タイミングへの配慮はあってよいのですが、相手がずっと上機嫌になるまで待っていたら、こちらの予定も立ちません。急ぎの確認なら、その理由も添えます。必要な報告や質問をすることまで、遠慮しすぎなくてよいのです。
同じことが続くなら、困る場面を具体的に残しましょう
一度のそっけない返事なら、その日の事情もあるかもしれません。けれど、質問するたびに強い口調で返される、必要な確認ができず作業が止まるなど、同じことが続くなら、受け止め方だけで何とかしようとしなくて大丈夫です。
次に困った場面があったら、日時、やり取りの内容、仕事への影響を短く残してみてください。たとえば、午前10時に締め切りを確認したが返答がなく、作業の順番を決められなかった、という書き方です。相手の性格を決めつける言葉より、何が起きて、どこで困ったかを残します。
いくつか振り返ると、急な依頼が重なったときに困るのか、口頭の指示が曖昧なときに困るのかが見えてくることがあります。そこで、依頼を受けたら期限を確認する、打ち合わせのあとに決まったことを共有するなど、次に試す方法を一つ選びます。
自分で工夫しても状況が変わらないときは、信頼できる別の上司や、職場の相談窓口へ話して構いません。怖くて必要な質問ができない、強い言葉が繰り返されるといった場合も、一人で抱え込まずに相談してよいのです。詳しく記録がそろうまで、我慢を続ける必要はありません。
苦手な人と、無理に仲良くなることを目標にしなくても大丈夫です。必要な情報をやり取りできること、仕事の範囲を確認できること。まずは、落ち着いて働くために必要な関わり方から考えてみましょう。
まとめ
上司の機嫌が気になるときは、実際に言われたことと自分の想像を分け、仕事の優先順位や期限を確かめてみてください。同じ場面で困り続けるなら、その内容を短く残し、伝え方の工夫や周囲への相談につなげていきます。
相手の返事がそっけなかった日も、済ませた仕事や、丁寧に取り組んだことまで消えるわけではありません。帰ってからも会話を繰り返し思い出してしまうときは、次に確認したいことを一つメモして、その日の振り返りに区切りをつけてみませんか。
明日から急に気にしない人になろうとしなくてもよいのです。次の出勤日は、相手の表情に答えを探す前に、今の仕事で何を確かめたいかを考えてみてください。自分の負担を少し減らすための工夫から、始めていきましょう。
職場の人との関わり方に迷っている方へ
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今いちばん困っている場面と、どのように関われると楽になりそうかを聞かせてください。うまく説明しようと頑張らなくても大丈夫です。毎日のやり取りを少し落ち着いて考える機会として、お役立ていただけましたらうれしいです。