ご相談のなかで、いちばん多く出てくる言葉があります。
「いつも私のほうが合わせている気がします」
そう感じておられる方に、まずお伝えしていることがあります。合わせている量そのものより、合わせていることに気づかれていないほうが、こたえます。
■ 合わせるのは、下の立場の役目ではありません
合わせる側が我慢して、合わせてもらう側が楽をしている。そう見えることがあります。
けれども実際に伺っていくと、多くの場合、合わせている側にはそれができる力があります。相手の様子を読む力、先に動ける力、間を測る力。これは誰にでもあるものではありません。
できるからやっている。それだけのことが、いつのまにか「やって当たり前」になっていきます。
■ 気づかれないのは、上手だからです
合わせ方が下手な人は、周りに気づかれます。ぎこちなくなるので、相手が「何かしてくれているな」と分かる。
上手な人ほど、そうなりません。滑らかに合わせるので、相手には最初からそういう流れだったように見えます。感謝されないのは、雑にやっているからではなく、丁寧にやっているからです。
これは残酷な話ですが、順番としてはそうなっています。
■ 命式には、どちらが動きやすいかが出ます
四柱推命では、生まれた日に割り当てられた文字から、その方の動き方を読みます。
自分から先に動く形の方と、相手の出方を見てから動く形の方がいます。どちらが良い悪いではなく、同じ場面で先に反応するのがどちらかが違うだけです。
先に動く形の方がふたりでいると、たいてい片方がいつも先に合わせることになります。本人にその自覚はありません。気がついたら動いているからです。
■ 「合わせすぎている」と感じるときに起きていること
我慢が限界に近づくと、こういう形で出てきます。
・相手の何気ない一言が、急に刺さる
・自分でも理由の分からない疲れが残る
・「もういいです」と、投げ出したくなる瞬間がある
これは性格が悪くなったのではありません。合わせるために使っていた力が、底をついているだけです。
補充されないまま合わせ続けると、どんな方でもこうなります。
■ 相手を変えなくても、変わるところがあります
ここでよくある誤解をひとつ。
「相手に気づいてもらわないと解決しない」と思われがちですが、そうとは限りません。相手の性質は変わりませんし、変えようとすると、たいてい別のところが壊れます。
変えられるのは、合わせる量ではなく、合わせる場面のほうです。
いつ・どこで自分が先に動いているのか。それが分かると、「ここは合わせる」「ここは待つ」を選べるようになります。全部やめる必要はありません。選べるようになるだけで、減り方がまるで変わります。
■ 自分の形を、先に知っておく
私がお渡ししているのは、どちらが悪いという答えではありません。
おふたりが、それぞれどういう動き方をする形なのか。 そして、どの場面でぶつかりやすいのか。 それが分かるだけで、同じことが起きても受け取り方が変わります。
「なぜ私ばかり」から、「そういう組み合わせだったのか」に変わる。それだけで、ずいぶん楽になられる方が多いです。
ご縁がありましたら、こちらでお受けしています。
りつ洋玄
※ 命式は、これから起きることを決めるものではありません。動き方の癖が書かれているだけで、どう使うかはご本人の領域です。断定する言葉は使わずにお渡ししています。