チームビルディング

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東京ヤクルトスワローズが20年ぶりの日本一になりました。おめでとうございます。今回は史上初の前年最下位同士(ヤクルト・オリックス)の対戦でした。シーズン中の私の印象としては、両チームとも「いつの間にかリーグ首位になっていた」という感じ。粘り強く負けない野球を続けて、後半戦で浮上したんですね。ヤクルトは3位で迎えた9月に13試合負けなしの球団新記録を樹立しました。高津監督は派手さはないですが、選手との信頼関係を築いた上でのやりくりが非常に上手いです。投手を始めたとした選手起用が巧み。抑え投手の経験が活きているのかもしれません。クローザーは毎日ギリギリの緊張感ですからね。この日本シリーズも、投手野手ともに粘り強かった。ヤクルトは外国人選手も全力疾走。チーム一丸野球です。

象徴的なのが魔法の言葉、「絶対大丈夫」。9月7日首位阪神との大事な試合前(当時3位)、高津監督は選手にこう檄を飛ばしました。「絶対大丈夫!絶対いけるから!絶対大丈夫!もしグランウンドに立つときに思い出したら絶対大丈夫と一言言って打席に、マウンドに立ってください。絶対大丈夫です」。監督は、絶対大丈夫を繰り返しました。4番の村上選手は「自分の中で『絶対大丈夫』だと2、3回言って打席に立ちました」と言っています。そしてこの試合で32号ホームランを打った。「言葉ってすごく大切なんだなと思いました」と村上。高津監督は、「自分を信じて、仲間を信じて、チームが一つになる。それしかできない。本当に信頼して、腹をくくって選手を送り出しています」と語っています。日本シリーズでも打たれたマクガフを信じて抑えに使い続けた。マクガフもそれに応えた。プロっぽくはないけど、野球っぽいです。これがチームスポーツの本質なのかもしれません。

仕事のチームビルディングにも参考になる気がしました。どんなに合理的なマネジメントをしても、根っこの部分に「本当の信頼」がないとチームは力を発揮しません。いくら言葉で「大丈夫だ。君ならできる」と言っても「本当の信頼」がお互いにないとダメなんです。そのためには常日頃のやりとりが大事。高津監督はずっとそれを続けて、本当の信頼関係を築いたのでしょうね。だから「絶対大丈夫」という魔法の言葉が機能した。選手の心に響いた。チーム統率に大変参考になる態度だと感じました。

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