「学校に行きたくない」と言われた朝、親が最初に捨てるべきもの

「学校に行きたくない」と言われた朝、親が最初に捨てるべきもの

記事
コラム

―正解探しより先に、子どものSOSを受け止める―

朝、子どもが突然言います。

「学校に行きたくない」

その瞬間、親の頭の中には、いくつもの不安が押し寄せます。

どうして。
何があったの。
いじめなの。
先生と何かあったの。
勉強が嫌なの。
このまま不登校になるの。
仕事はどうするの。
将来はどうなるの。

親として動揺するのは当然です。

でも、この場面で最初に捨てた方がいいものがあります。

それは、「すぐに正解を出さなければならない」という思いです。

子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、親は理由を聞きたくなります。

「なんで?」

そう聞きたくなります。

けれど、不登校の入り口にいる子どもは、自分でも理由が分かっていないことがあります。

ただ朝になると苦しい。

教室を想像すると体が固まる。

制服を見ると涙が出る。

学校の話をされるだけで息が詰まる。

でも、それをうまく説明できない。

そんな状態の子に、

「なんで?」

と聞くと、子どもは答えを作らなければならなくなります。

答えられないと、責められているように感じます。

「理由が言えないなら、行かなきゃいけないのかな」

そう思って、黙り込んでしまう子もいます。

また、親はつい言ってしまいます。

「今日だけ頑張ろう」

「行けば何とかなるよ」

「保健室だけでも行ってみたら」

これも、親の愛情から出る言葉です。

でも、子どもにとっては、

「やっぱり分かってもらえなかった」

と聞こえることがあります。

学校に行きたくないと言ったのに、学校へ行く方向に話を戻される。

その瞬間、子どもはもう本音を言えなくなることがあります。

最初に必要なのは、解決ではありません。

まず受け止めることです。

「そうなんだ」

「今、そう感じているんだね」

「話してくれてありがとう」

「今日はどうしたら少し楽かな」

それくらいでいいのです。

曖昧に見えるかもしれません。

でも、不登校の初期には、この曖昧さが子どもを守ることがあります。

すぐに肯定しすぎない。

否定もしない。

問い詰めない。

結論を急がない。

子どもの言葉を、いったん置いておく。

その余白が大切です。

もちろん、ずっと何もしなくていいわけではありません。

欠席が続くなら学校と相談する必要があります。

体調不良が強いなら医療機関も考える必要があります。

いじめやトラブルがあるなら、安全確認が必要です。

でも、最初の朝にすべてを解決しようとしなくていいのです。

子どもは、親に完璧な答えを求めているのではありません。

まず、自分の苦しさを否定されないことを求めています。

「言っても大丈夫だった」

この経験が、次の会話につながります。

不登校の支援は、そこから始まります。

私は、子どもが「学校に行きたくない」と言った朝、大人が最初にすべきことは、説得ではないと思っています。

理由を聞き出すことでもありません。

まず、その子のSOSを消さないことです。

学校へ行くかどうかの前に、子どもの心が安全であること。

その土台があって初めて、次の一歩を一緒に考えることができるのだと思います。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す