公平と平等

公平と平等

記事
コラム
公平
その人がその人であることを前提に、適切に扱うこと。
同じにするのではなく、それぞれに合った形で接すること。

平等
全員に同じものを渡すこと。一見フェアに見えるけれど、人の違いを見ないという点で、
実は雑な扱いかもしれない。

この二つは対立するものではないと思っています。
平等は土台です。公平は、その土台の上で実際に人と関わるときに必要になるものです。
社会が平等を目指すこと自体は大切だと思っています。
ただ、平等だけで足りるわけではないとも感じています。
個人的には、公平な社会になって欲しいと思っています。

本来あるべき姿は、シンプルだと思います。
私はこれが得意だからこれをする。あなたはこれが得意だからこれをやってね。
それだけでいい。
そこに「私はこれをやったんだから、あなたもやるべき」という考えは本来いらないものなんです。

わかりやすい例として、男女の話を書いてみます。
「男女平等」という言葉が出てくると、話が急にこじれることがあります。
性別という大きな分類を使った瞬間に、個人が見えにくくなるからです。
男だからとか、女だからとか——属性で役割を決めようとする。
それは個の人間としてどうあるのかを、最初から無視しているんですよね。
これは制度の話だけではなく、日常の関係にも同じことが起きています。

考えてみると、小さい子供に大人と同じ仕事を求めたりしない。
妊婦さんに重いものを持たせたりしない。
お年寄りに無理なペースで歩かせたりしない。
誰もが当たり前にやっていること——それは平等ではなく、公平です。

わざわざ意識しなくても、人はちゃんとその人を見て接することができる。
それなのに、少し関係が遠くなると途端に「あいつはやらない」「なんで自分だけ」になることがある。世間の常識に勝手に当てはめて、役割を押しつける。
それはおかしなことだと思います。

私のことを知って欲しい人ほど、相手を知ろうとしない。
私のことをよく見る人ほど、相手のことも理解しようとします。

公平は、相手を見ることから始まります。
でも本当に相手を見るためには、自分が何を通して世界を見ているのかを知らなければならない。
自分の中にある基準が見えていないと、人を見ているつもりで、
結局は自分のフィルターしか見ていないことが多いからです。

公平な世界は、世界を観ている自分のことをよく知ることから始まるんだと思います。
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