導入
「海外から問い合わせが来る会社」と「いつまでも国内だけの会社」の小さな差
海外からの問い合わせを増やしたい。
インバウンドの波に乗りたい。
海外在住の人材や、バイリンガル人材とつながりたい。
頭では「グローバル化しなければ」と分かっていても、実際にはこんな状態で止まってしまいがちです。
● 英語サイト・パンフレット・会社紹介資料がない、もしくは数年前から放置
● LinkedInアカウントはあるが、“名刺置き場”のまま動いていない
● SNS発信は日本語メインで、海外向けのメッセージはほぼゼロ
● AIや自動化ツールのことも聞くが、「調べるだけで1日終わりそう」で手が止まる
結果として、
■ 海外から問い合わせが来てもおかしくないポテンシャルがあるのに
■ 「準備が整っていないから」と静かにチャンスを逃し続けている
という状態になっている企業・個人は少なくありません。
一方で、海外の企業と日常的にやり取りしていると、
「日本のサービス・人材に興味がある海外側」はたくさんいます。
・日本の企業と組みたい現地パートナー
・日本で働きたい、もしくは日本企業とリモートで働きたい海外人材
・日本のプロダクトやカルチャーに惹かれている海外の顧客
こうした人たちに、
「見つけてもらえる」「きちんと伝わる」状態を作れるかどうか。
ここが、国内だけに閉じてしまうか、グローバルに開いていくかの分かれ目です。
この記事では、「グローバル × マーケティング活用術」として、
● なぜ今、中小企業や個人事業でも“海外への発信”が必要なのか
● 何から手をつければよいのか(5ステップのロードマップ)
● AI・LinkedIn・SNS・ショート動画をどう組み合わせると現実的か
を整理します。
読み終わるころには、
・「まずはこの順番で進めればいい」という道筋
・「自社でできる部分」と「外部に相談した方がいい部分」
・「相談したくなったとき、どこから話せばいいか」
がイメージできる状態を目指します。
■ 【1】なぜ今、“グローバル × マーケティング”なのか?
● 日本市場だけに依存するリスク
日本国内だけを見ていると、じわじわと効いてくるのが、
・人口減少(市場規模の縮小)
・人材不足(採用難・離職リスク)
・円安(輸入コスト増/一方で「海外から見ると安い日本」)
といった構造的な変化です。
国内だけに売上や採用を頼るほど、
「頑張っているのに、じわじわしんどくなる」状況に陥りやすくなります。
● 「英語サイト=グローバル化」ではない
よくあるパターンとして、
・英語の会社サイトを作ったが、アクセス解析を見るとほとんど見られていない
・海外展示会に出展したものの、その後のフォローがなく、名刺だけ増えた
・外国人スタッフを1人採用したが、彼/彼女だけに負荷が集中して回らない
といった例があります。
共通しているのは、
■ 「誰に」「どんな価値を」「どのチャネルで」「どう見せるか」
という設計がないまま、
■ 部分的な施策にお金と時間を投じてしまうこと
です。
● 海外在住の視点から見える、“日本の強み”と“もったいなさ”
海外に出てみると、
「日本のサービスや人、プロダクトに興味がある層」は本当に多いです。
・仕事の丁寧さ、納期遵守、品質の高さ
・誠実なコミュニケーション
・細部まで配慮されたサービス設計
こうした点は、海外ではむしろ“希少価値”になり得ます。
一方で、
・情報が日本語だけで閉じている
・海外目線での強みの言語化がされていない
・LinkedInやグローバルなSNSに「存在していない」に等しい
というだけで、チャンスが目の前を流れていくことも多いのが現状です。
だからこそ、
● ターゲット・強み・チャネルの設計
● AIを使った多言語化・コンテンツ制作
● LinkedInを起点としたネットワークづくり
を、無理のない範囲から少しずつ組み合わせていくことが重要になります。
■ 【2】解決の全体像:
グローバル発信の5ステップ・ロードマップ
ここからは、「何から始めればいいか」を視覚的にイメージできるよう、
グローバル × マーケティング活用の全体像を5つのステップで整理します。
▼ グローバル × マーケティング活用 5ステップ
ステップ1:方向性とターゲットを決める
ステップ2:土台となる「伝わるプロフィール・ページ」を整える
ステップ3:AIを使った情報発信・コンテンツ設計
ステップ4:LinkedInを起点にした接点づくり・海外リクルート
ステップ5:仕組み化・改善(ワークフローとKPI)
イメージとしては、
・ステップ1〜2で「コンパス」と「家の土台」を作り
・ステップ3〜4で「看板」と「道」を整え
・ステップ5で「日々の運用と改善」のサイクルを回す
という流れです。
最初から全部を完璧にやるのではなく、
「どのステップから手をつけると効果が大きいか」を見極めながら進めていきます。
■ 【3】ステップごとの具体的なやり方
――――――――――
◆ ステップ1:方向性とターゲットを決める
――――――――――
● 目的
「どこの誰に、何を届けたいのか」を、仮でもいいので決めること。
ここがぼやけていると、英語サイトもSNSも“誰にも刺さらない情報”になりがちです。
● 自問ノート(5つの質問)
自社・自分の強みは何か?(技術・サービス・人・実績)
その強みが、海外のどんな人・企業の役に立ちそうか?
すでに少しでも反応があった国・地域・業界はあるか?
1〜3の中で「まず試してみたい」相手はどこか?
その相手が「検索しそうなキーワード」「興味を持ちそうなテーマ」は?
● ここでよくあるつまずき
・「国を1つに絞れない…」
・「顧客像を具体的に描けない…」
■ 対処法
・最初は「3つの仮ターゲット」を持つイメージでOK
・動かない完璧より、「仮のペルソナで走りながら調整」の方が結果的に早い
――――――――――
◆ ステップ2:土台となる「伝わるプロフィール・ページ」を整える
――――――――――
● 目的
海外の相手が見たときに、「あなたは何者で、何を提供できるのか」が10秒で伝わる状態をつくること。
● 必要な“最低3点セット”
■ 1)英語プロフィール(個人)
・役職名・肩書き(英語)
・What I do(何をしている人か)
・Who I help(誰を支援しているか)
・How I help(どのような価値を提供しているか)
■ 2)英語版の会社紹介・サービス概要
・会社概要(業種・強み・実績)
・サービスラインナップ
・強みが伝わる具体例(写真・数字・顧客の声)
■ 3)「見に行ける場所」
・LinkedInプロフィール/会社ページ
・英語LP(1枚ものでもOK)
・最低限の問い合わせ導線(フォーム or メール)
● AI活用のポイント
・日本語で「伝えたい内容」をまず書き出す
・AIに「海外の担当者が理解しやすい英語に整えて」と依頼する
・トーン(ビジネスカジュアル/フォーマルなど)も指定する
――――――――――
◆ ステップ3:AIを使った情報発信・コンテンツ設計
――――――――――
● 目的
「海外に向けて何も発信していない」状態から、
「最低限の継続発信がある」状態へ移行すること。
● 発信テーマの柱(例)
自社の技術/サービス紹介
導入事例・お客様の声
海外の人が知ると価値がある“日本ならではの視点”
(働き方・品質管理・文化・顧客対応など)
● AIを使ったコンテンツづくりの流れ
テーマを決める(例:海外にとっての日本の強み 3選)
AIに「構成案」を出してもらう
実体験や自社の例を加えながら、自分の言葉で編集する
必要に応じて英語版・日本語版を作る
文章をベースに、AIショート動画の台本や画像も展開する
● つまずきポイントと対処法
・「毎日発信しないと意味がない」と思って疲弊する
→ まずは「月4本(週1本)」を目安に。
質より“続く仕組み”を優先する。
・ネタ切れが怖い
→ テーマを最初に3〜5本の柱に分け、その中でシリーズ化する。
例)「LinkedIn運用でやりがちな5つのミス」など。
――――――――――
◆ ステップ4:LinkedInを起点にした接点づくり・海外リクルート
――――――――――
● 目的
「発信して終わり」ではなく、「人とつながる」動きをつくること。
● 基本アクション
■ プロフィールの整備
・写真・ヘッダー画像
・ヘッドライン(肩書き+提供価値)
・About欄にストーリーと強みを整理
■ ネットワークづくり
・ターゲット業界の人を検索・フォロー
・共通点がある人にだけ、カジュアルなメッセージを送る
・相手の投稿にコメントする(いいねだけで終わらせない)
■ 海外リクルートの観点
・求人投稿だけでなく、
- チームの雰囲気
- 仕事の進め方
- 働き方の柔軟性(リモート可否など)
を発信することで、「マッチする人材」が自然と寄ってきやすくなる。
● つまずきポイントと対処法
・「いきなり売り込んで嫌がられないか不安」
→ 最初は“情報交換のお誘い”レベルからで十分。
「同じ領域の方なので、ぜひつながらせてください」
「日本市場について少し話せると嬉しいです」など。
・「英語でのメッセージが不安」
→ AIに「この内容をビジネス英語で、カジュアルに書き直して」と指示してから使う。
――――――――――
◆ ステップ5:仕組み化・改善(ワークフローとKPI)
――――――――――
● 目的
施策を「やって終わり」にせず、積み上がる形にしていくこと。
● 最初に決める“小さなKPI”
・海外からの問い合わせ件数/月
・LinkedInプロフィールビュー数
・メッセージやコネクションリクエストの数
・AIショート動画の再生数・保存数
完璧な数値管理でなくて構いません。
「ざっくりでも良いので、月に一度振り返る」ができれば十分です。
● ワークフローの例
・週1回:AIでネタ出し → 投稿1本作成
・月1回:数字の振り返り(何が反応されたか)
・四半期に1回:方向性・ターゲットの見直し
● 自動化のヒント
・投稿ネタリストをNotionやスプレッドシートで管理
・過去の投稿をAIに読み込ませ、「反応がよかったパターン」を分析
・問い合わせに対する初期返信テンプレを用意し、対応を均一化
■ 【4】ミニ事例・ケーススタディ
(中小製造業A社のケース:半年〜1年のイメージ)
● Before(スタート時点)
・従業員50名規模の製造業A社
・国内には安定した取引先があるが、売上は横ばい
・経営層としては「海外にも展開したい」が、具体的な動きなし
・Webサイトは日本語のみ、英語ページは数年前に作りかけて止まっている
・海外からの問い合わせは「年に数件、価格相談が来る程度」
● やったこと(半年〜1年の取り組みイメージ)
1)方向性とターゲットの仮決め
・「欧州・アジアの中小メーカーの調達担当者」をターゲットに設定
・得意な技術と、海外でも通用しそうな強みを3つに絞る
2)土台の整備
・英語LP(1ページ)を作成
・LinkedIn会社ページを整備し、製品写真や製造現場の様子を掲載
・AIを活用して英語コピーを作成 → ネイティブチェックでブラッシュアップ
3)発信とAIショート動画
・月4本ペースで、
- 事例紹介
- 製造プロセスのこだわり
- 日本企業としての強み(品質・納期・対応)
を投稿
・AIショート動画で、「30秒で分かるA社の技術」「工場ツアー風の動画」を制作
4)LinkedInでのネットワークづくり
・ターゲット業界の調達担当者・経営者をリスト化
・共通点のある人にだけ、カジュアルなメッセージでつながる
・興味を持ってくれた相手とは、オンラインで15〜30分の情報交換を実施
● After(見えてきた変化のイメージ)
・半年ほどで、海外からの問い合わせが「年数件 → 月に数件」レベルに増加
・オンラインミーティングを経て、テストオーダーに進む案件が出てくる
・LinkedIn経由で、「日本企業と仕事がしたい」という海外エンジニアからの連絡も増える
・社内でも「海外案件チーム」が立ち上がり、社内の若手がやる気を見せ始める
すべてが順風満帆なわけではなく、
・単価が合わない
・条件が折り合わない
といった案件も出てきます。
それでも、「海外から全く見つけてもらえない会社」から
「海外から声がかかる会社」にポジションが変わることで、
選択肢は確実に増えていきます。
■ 【5】よくある質問・不安への回答(Q&A)
Q1. 英語があまり得意ではありません。それでも始められますか?
A1. 始められます。
・まずは日本語で“伝えたいこと”をしっかり書き出す
・AIを使って英語に変換し、トーンを整える
・重要な資料だけ、ネイティブや専門家に最終チェックしてもらう
という流れなら、負担を抑えつつ、一定の品質を担保できます。
「完璧な英語」より、「きちんと伝えようとする姿勢」と「内容」が重要です。
Q2. 何から手をつけるべきか分かりません。
A2. この記事のステップに沿うなら、
● ステップ1:強みとターゲットの仮決め
● ステップ2:英語プロフィールと会社紹介の整備
この2つだけでも、海外に対する“名刺”が1枚できます。
それができたら、次に「月1本の発信」からスタートするのがおすすめです。
Q3. 社内から「そんな余裕はない」と言われそうです…。
A3. いきなり大きなプロジェクトにしないことがポイントです。
・最初は経営者・担当者レベルで“小さくテスト”
・既存資料をAIで再編集して、ゼロから作らない
・結果が出てきたタイミングで徐々に社内巻き込み
という流れを取れば、「なんとなく忙しいから無理」という反発を防ぎやすくなります。
Q4. 自社でどこまでやって、どこから外部に頼むべきですか?
A4. 一つの目安は以下の通りです。
● 自社でやる方が良い部分
・強みの棚卸し
・ターゲットの仮決め
・発信テーマの決定
・日々のコミュニケーション(メッセージの返信など)
● 外部と一緒にやると効果的な部分
・戦略の整理・優先順位の設計
・プロフィールやLP、資料の構成設計・ライティング
・AIショート動画やクリエイティブ制作
・LinkedIn運用の型づくり・テンプレ設計
「丸投げ」よりも、「一緒に仕組みを作って、徐々に内製化していく」スタンスが、
中長期で見るとコスパが良くなります。
Q5. 予算があまりありません。それでも意味はありますか?
A5. 意味は十分あります。
・AIツールやLinkedInは、低コスト〜無料で始められるものが多い
・最初は“戦略設計+ミニプロジェクト”だけ外部とやり、あとは社内運用
といった形なら、無理のない範囲でスタートできます。
「予算が潤沢になったらやる」のではなく、
「今の予算でできる範囲から、少しだけ前に進める」がカギです。
■ 【6】まとめ&行動を後押し
ここまで、「グローバル × マーケティング活用術」として、
● なぜ今、中小企業・個人事業でもグローバル発信が重要なのか
● 5ステップで考える、現実的なロードマップ
● AI・LinkedIn・ショート動画をどう組み合わせるか
を見てきました。
完璧な準備や巨大な予算は、必須ではありません。
必要なのは、
・自社の強みとターゲットを“仮でいいので言語化すること”
・海外から見たときに「何者か分かる」最低限の土台を整えること
・AIとビジネスSNSをうまく利用して、“続けられる形”で発信を始めること
この3つです。
■ 今すぐできる小さな一歩(どれか一つでOK)
「自社の強み」と「理想の海外顧客像」を、A4一枚に書き出してみる
LinkedInプロフィールや会社ページを、1項目だけ更新してみる
AIに「自社の英語プロフィールのたたき台を作って」と依頼してみる
それでも、
・自社の場合、どこから手をつけるのが良いのか
・何を自社でやり、どこから外部に頼むべきか
・AIやLinkedInをどう設計に組み込めばいいのか
といったところで悩むのは当然です。
「まずは状況を棚卸ししたい」
「自社のケースを一緒に整理してほしい」
そんな段階でも、気軽にご相談いただければ大丈夫です。
■ LinkedIn活用 × マーケティング設計
・LinkedInプロフィール/会社ページの設計
・ターゲットに合わせたメッセージ軸の言語化
・オーガニック投稿の設計(コンテンツカレンダー作成)
・Sales Navigator/広告を組み込んだ“決裁者アプローチ”の仕組みづくり
・海外向けリーチ/人脈形成/リード獲得の戦略設計
無料の初回相談も受け付けています。
「行動する」ことが第一歩なので、気になるタイミングで一度、状況を共有してもらえたら嬉しいです。