AIにおすすめされた商品を、SNSで調べたら悪い口コミが見つかった。
あなたなら、その商品を購入しますか?
AIが便利になった今、商品の特徴や価格、メリットを調べることは以前より簡単になりました。
ところが、最後に購入を決める場面では、AIの説明よりも実際の利用者の声を重視する人がいるようです。
2026年10月9日、株式会社MERYが発表した最新調査では、AIとSNSの口コミが食い違った場合、飲料・食品カテゴリーで57.7%がSNSの口コミを信頼する側に回答しました。
この数字は、企業のSNSマーケティングにとって興味深い結果です。
僕は10年以上SNS集客に携わっていますが、今回の調査を見て、企業がX(旧Twitter)で発信する意味を改めて考えました。
商品を知ってもらうことと、安心して購入してもらうことは、別の仕事なのではないか。
今回は最新データをもとに、企業のX運用で信頼を育てる方法と、売上につながるSNS集客の考え方を解説します。
◆ AIよりSNS口コミを信じる人が57.7%?調査の中身
今回の調査を実施したのは、若年女性向けメディアを運営する株式会社MERYです。
2026年9月1〜3日に、全国の15〜30歳の女性を対象として、購買行動に関するインターネット調査を実施しました。
事前調査は2,000人、本調査は商品カテゴリーごとに300人が対象です。
注目したいのが、AIの回答とSNSの口コミが異なった場合の回答です。
※それぞれ「どちらかといえば」を含む回答割合。中立的な回答もあるため、合計は100%になりません。
つまり、57.7%という数字は、すべての消費者やすべての商品で当てはまる結果ではありません。
15〜30歳の女性を対象に、飲料・食品について聞いた際の数値です。また、X単独の口コミを評価した調査でもありません。
それでも、調査対象のすべての商品カテゴリーでSNS側を信頼する回答がAI側を上回ったことは、注目すべき結果ではないでしょうか。
【出典】株式会社MERY「Z世代の購買に関するMERYアンケート」2026年10月9日発表
◆ 生成AIの利用経験は61.1%。それでも購入前に確認する理由
同じ調査では、生成AIチャットの利用経験がある人は61.1%でした。
さらに、商品選びでAIを使った経験がある人も少なくありません。
日用品では67.7%、コスメでは62.3%が、商品選びに生成AIを利用した経験があると回答しています。
では、AIを使っているのに、なぜSNSでも調べるのでしょうか。
ヒントになるのが、生成AIの回答を受けた後の行動です。
「AIの回答だけで決めて、そのまま購入した」という回答は、コスメ17.6%、日用品6.9%、ファッション7.7%、飲料・食品9.0%でした。
一方、SNSや口コミアプリで確認してから購入した人も一定数いました。
この違いを考えると、AIは商品の候補を絞るために利用され、最終的には別の情報源でも確かめるという購買行動が見えてきます。
例えば、美容商品を選ぶ場合。
AIに商品の特徴や成分を比較してもらうことはできます。
しかし、実際の使用感や肌との相性については、利用者の体験を知りたくなる人もいるでしょう。
AIは便利な相談相手。
SNSは、実際に使った人の声を確かめる場所。
このように役割を分けて利用している可能性があります。
ただし、SNSの口コミが必ず正確とは限りません。広告や個人の感想、古い情報などもあるため、消費者側にも情報を見極める視点が必要です。
企業として重要なのは、都合のよい口コミを並べることではなく、確認できる事実と利用者の体験を誠実に伝えることです。
◆ 企業のX投稿が「宣伝ばかり」になっていないか?
ここからは、実際の企業X運用について考えてみます。
例えば、カー用品メーカーが毎日次のような投稿をしていたとします。
「新商品発売!」
「本日限定セール開催中!」
「人気商品の再入荷が決まりました!」
既存のお客様には役立つ情報です。
しかし、初めて商品を知った人はどうでしょうか。
商品名を知らない。
どんな車に使えるか分からない。
似た商品との違いも分からない。
この状態で購入を勧められても、すぐには判断できないかもしれません。
そこで、発信内容を変えてみます。
「同じ車種でもカー用品選びで失敗する理由」
「購入前によく聞かれる3つの質問」
「実際のお客様が気にしていた取り付け方法」
こうした投稿なら、商品の紹介だけでなく、購入前の疑問を解消できます。
ポイントは、宣伝を減らすこと自体ではありません。
お客様が購入を迷っている理由を、企業側が先回りして説明すること。
この考え方は、美容、専門EC、ITサービス、店舗ビジネスなどにも応用できます。
◆ 口コミが少ない企業は何を投稿すればいい?
「うちはまだ口コミが少ないから、何もできない」
そんな企業様もいると思います。
そこで僕がおすすめしたいのが、次の3つの発信です。
① 実際によくある質問を投稿にする
お客様から問い合わせが多い内容には、購入前に確認したい情報が含まれている可能性があります。
例えば、返品の条件、商品の使い方、サービスの対象者、納品までの流れなどです。
企業が自ら正確に説明することで、購入前の不安を減らすきっかけになります。
② お客様の体験を許可を得て紹介する
商品を購入した理由や、利用して感じたことを紹介する方法です。
良い部分だけを切り取るのではなく、利用条件や個人差がある場合は、その点も伝えます。
もちろん、実際には存在しない口コミを作ったり、依頼していない人の感想を捏造したりしてはいけません。
③ リプライを情報発信の機会に変える
例えば、商品について質問が届いたとき。
単に「ありがとうございます」で終えるのではなく、相手の疑問に具体的に回答する。
公開して問題のない内容なら、そのやり取りがほかの購入検討者の参考になる場合もあります。
相手の投稿を読み、その内容に合わせて丁寧に返信する。
こうした自然な交流こそ、企業のX運用で大切にしたい部分です。
◆ 口コミ・信頼づくりによる機会損失を数字で考える
ここで、経営者の方に考えてほしいのが費用対効果です。
SNS運用ではフォロワー数やインプレッションが注目されますが、実際の購入率も重要になります。
例えば、Xから月200件のECサイト訪問を獲得している企業を想定してみましょう。
商品1件当たりの粗利は15,000円と仮定します。
※数値は説明用の架空例であり、実際の企業の成果や業界平均ではありません。
この条件では、サイト訪問数が増えなくても、購入率の違いによって期待粗利に月45,000円の差が生まれます。
もしこの改善のために、投稿制作や顧客対応などで月8時間を使い、人件費相当を1時間3,000円、追加制作費を6,000円と仮定すると、
運用改善の費用は合計30,000円です。
追加粗利45,000円から費用30,000円を差し引くと、15,000円。
この仮定でのROIは50%になります。
もちろん、口コミやリプライを改善しただけで購入率が2%から3.5%へ上がるというデータではありません。
商品の価格、競合、販売ページの分かりやすさなど、実際には複数の要因が関係します。
ただ、ここで考えたいのは、アクセスを増やす施策だけではなく、訪問した人が安心して購入を検討できる情報を整えることにも投資価値があるという点です。
この例では、購入率が変わらなければ追加費用は回収できません。
反対に、購入前の不安を減らすことで成約率を改善できれば、同じ集客数から得られる成果が変わる可能性があります。
SNSに口コミや説明が不足している場合、こうした改善機会を見逃していないか確認する価値はあるでしょう。
◆ Xのフォロワーを「コアファン」に育てる考え方
ここまで紹介してきた内容は、AC CORELANDが大切にしている運用方針とも関係しています。
それが、フォロワー増加×コアファン育成です。
Xでフォロワーを増やすことは重要です。多くの人へ情報を届けられる可能性が広がるからです。
ただし、フォロワーが増えても、企業や商品への関心が深まるとは限りません。
例えば、キャンペーンをきっかけにフォローした人が、その後の商品紹介や専門情報には興味を示さないケースも考えられます。
そこで重視したいのが、継続的に読みたくなる情報と、相手を尊重した交流です。
商品への疑問が解消できる。
企業の考え方が理解できる。
実際に利用した人の体験が分かる。
こうした情報が積み重なれば、アカウントを継続して確認する理由が生まれます。
企業のSNS運用は、フォローを獲得した瞬間に終わるものではありません。
その後にどんな情報を届け、どんな関係を育てるかまで考えることが重要です。
◆ まずは30日間、見るべき数字を変えてみる
実際に企業のXアカウントを運用するなら、最初からすべての指標を改善しようとする必要はありません。
例えば、次のような方法で検証できます。
前半の15日間
既存の投稿内容を確認し、お客様からよくある質問や購入前の不安に答える投稿を増やす。
プロフィールや固定ポストにも、商品・サービスの内容が分かる情報を整えます。
後半の15日間
投稿への反応を確認し、許可を得たお客様の感想や、実際の利用場面を紹介。
質問への返信内容も振り返り、反応の良いテーマを増やします。
比較するのは、フォロワー数だけではありません。
プロフィールアクセス、リンククリック、商品ページの訪問、問い合わせ、購入状況なども確認します。
期間中にほかの広告やキャンペーンを実施した場合は、その影響も区別して考えたいところです。
数値が変わった理由を一つの施策だけに決めつけず、継続して検証することが大切です。
◆ 企業のSNS集客を、フォロワーの先まで考える
AC CORELANDでは、SNSマーケティング歴10年以上の経験を活かし、企業・個人事業主向けにX(旧Twitter)の運用代行を行っています。
これまでに、
・1投稿500万インプレッション超
・24日間でフォロワー1,000人増加
・SNSから公式LINEへの登録獲得支援
などの個別運用実績があります。
※過去の異なる案件による結果であり、同様の成果を保証するものではありません。
投稿作成だけでなく、プロフィール改善、ターゲットに合わせた完全手動の交流、公式LINEやホームページへの送客など、企業様の目的に応じて対応しています。
今回のMERY調査から考えたいのは、AIとSNSのどちらが優れているかという単純な話ではありません。
AIを使って情報を集める人が増えたからこそ、企業は自社の商品やサービスについて、信頼できる情報を発信する必要があるのではないでしょうか。
企業が語る商品の魅力と、実際の利用者の声。
その両方が確認できれば、購入を迷っている人の判断材料を増やせます。
「Xのフォロワーが増えても問い合わせにつながらない」
「商品PRばかりで読者の反応が少ない」
「企業のSNS運用を改善したいけれど、担当者がいない」
そんな企業様は、まず現在のXアカウントについてご相談ください。
ココナラのプロフィール内にある、企業向けX・Twitter運用代行サービスからご相談いただけます。
フォロワーを増やすことと、信頼されることは別。だからこそ、その両方を育てていく。
AC CORELANDは、企業の価値を必要な人へ届けるX運用をサポートします。
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◆ 参考資料
・株式会社MERY「Z世代の購買に関するMERYアンケート」2026年10月9日発表
・MERY「Z世代の購買行動はSNSとAI利用が当たり前!リアルなZ世代の商品選びを調査」2026年10月公開
・X公式「信頼性に関するポリシー」