第5回:土地の境界トラブルと解決法 ~知らないと損する“線”の話~

第5回:土地の境界トラブルと解決法 ~知らないと損する“線”の話~

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マネー・副業
こんにちは。
「アステラ法務コンサルティング」の"たくえい"です。

私たちは長崎県平戸市・佐世保市を拠点に、古民家や空き家の修繕・保全、相続・名義変更・所有者不明土地の手続きをサポートしています。建築と法務の視点から、家と家族の物語を未来へつなぐための情報を発信しています。

今回の【用語解説シリーズ 拡張版】では、
「土地の境界(きょうかい)」に関するトラブルとその解決法を取り上げます。

私が行政マン時代、官民境界確定や未登記道路解消の担当もガッツリ経験しましたので、この「目に見えない線」の大切さが身に染みています。
(おかげさまで「測量士」の資格も取得しました。)

さてさて、相続や空き家の活用、建築計画を進めるうえで、
案外と見落とされがちなのが「境界」の問題

「隣の敷地との境がどこなのか分からない」
「ブロック塀の位置が本当に正しいのか不安」
「売却のときに“境界確定書がない”と言われた」

実はこれら、よくある相談です。
境界をあいまいにしたまま土地を扱うと、大きなトラブルにつながることもあるのです。

今回は、「そもそも境界とは何か」から、
確定・紛争・測量・調査・書類化まで、しっかりと解説していきます。

■ そもそも「土地の境界」とは?

土地には「筆(ふで)」という単位があり、これは、土地登記簿上の土地の区画を指し、1筆(いっぴつ)、2筆(にひつ)などと数えます。

そして、土地にはそれぞれ地番が割り当てられ、登記簿上も1筆ごとに登記されます。

このことから、登記上それぞれの土地には必ず「境界線=筆界(ひっかい)」が存在するわけです。

境界には主に次の2種類があります。
境界の種類.jpg
問題になるのは、この2つが一致していないことが多いという点です。

たとえば、

・登記簿では境界が直線なのに、現地では曲がった塀が建っている
・測量図が古く、今の現況とずれている
・境界標(杭・鋲など)が失われている

こうしたケースでは、所有者同士の認識のずれが生じ、
トラブルの火種になるのです。

■ 境界があいまいなまま起こるトラブル事例

実務では、次のような事例が頻発しています。

● 建築トラブル

新築や増改築の際に「敷地境界が不明」だと、

・隣地境界に接近しすぎて建てられない
・建ぺい率や容積率に制限が出る
・隣地に越境して建ててしまい訴訟へ…

● 売買トラブル

土地の売却時に、

・「境界確定が済んでいない土地は買えない」と言われる
・「隣接地との境界確認書を出してほしい」と求められる
・境界未確定が原因で価格が下がる、売却できない

● 相続トラブル

相続時に、

・古い土地の境界が不明で、分筆できない
・相続人同士で土地の範囲について争いが起きる
・遺産分割協議が遅れ、名義変更できない

土地の価値と取引の自由度を大きく左右するのが「境界」なのです。

■ 境界問題の解決方法(4つのステップ)

では、境界の問題を解決するには、どのように進めるべきか?
実務的には次の4つのステップで進めます。

【STEP1】 現況調査・資料収集

まずは手元の書類や公的記録を集めます。

・登記簿謄本(全部事項証明書・法務局)
・公図(法務局)
・地積測量図(法務局)
・建物図面・地図・航空写真
・既存の境界標(杭、鋲、ブロックなど)

これらをもとに、現況と登記上の境界のズレがあるかを確認します。

【STEP2】 境界確認測量の実施

次に、土地家屋調査士による測量を行います。
これにより、

・現況と登記情報との違い
・隣地所有者の主張との食い違い
 を把握しやすくなります。

測量には以下の種類があります。
測量の種類.jpg
※境界確定測量では、必ず隣接地の所有者の立会いや同意が必要になります。

【STEP3】 境界確認書・立会調書の作成

境界を確認・合意したら、

・境界確認書
・立会調書
・境界図(境界確定図)

などを作成します。

これらは後に不動産取引や登記変更、建築許可申請において重要な根拠資料となります。

【STEP4】 境界標の設置・登記の更新

確認した境界に、

・コンクリート杭
・境界鋲(びょう)
・境界プレート

などを設置して、物理的にも“見える境界”を明示します。

必要に応じて、法務局に地積更正登記を行い、図面や面積情報を最新の状態に更新します。

■ 境界問題の解決には「協力と交渉」がカギ

上の【STEP1】~【STEP4】をサラッと書いていますが、これ、経験された方はご存じですが、ホント大変です。

境界問題の特徴は、

・一方だけでは解決できない(隣地所有者との合意が必須)
・曖昧なまま放置されてきたものが多い
・書類や証拠が古く、確認が困難な場合がある

という点にあります。
だからこそ、早めに調整に入ることが重要です。

■ こんなケースは専門家に相談を!

・隣人との関係が悪く、立会いに応じてくれない
・古い土地で、測量図も境界杭もない
・所有者が高齢・認知症・行方不明などで協議が進まない
・相続で分筆や売却を考えているが、境界未確定

こうしたケースでは、
土地家屋調査士、行政書士、司法書士、弁護士などの協力が不可欠です。

私たち「アステラ法務コンサルティング」でも、こうした多方面の支援体制を整えて対応しています。

■ アステラ法務コンサルティングのサポート内容

・ 現況調査・測量サポート
・ 隣地所有者との交渉書類作成
・ 立会調書・境界確認書の雛形提供
・ 境界確定図面作成・地積更正登記の支援
・ 空き家・相続不動産の売却・活用の境界整備

■ まとめ:境界は“財産の輪郭”
・ 土地の境界は、登記と現地でズレていることがある
・ 境界未確定のままでは、売却・建築・相続が進まない
・ 測量・立会・書類整備により、トラブルを未然に防げる
・ 専門家の力を借りて、確実・円滑に解決を目指すのが正解

▶ 次回予告

第6回では、
「未登記建物とは?~登記されていない建物の落とし穴~」をテーマにお届けします。
「昔からある建物だけど、登記されていなかった」
「名義が誰なのか分からない」
「売却や相続に使えない?」
そんな疑問にお答えします。どうぞお楽しみに!



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