「商品画像の外注は、何を送れば進むのか」。初めて依頼するときのつまずきは、デザインの好みより先に、素材の不足で起こります。写真の解像度が足りない、必須の表示が分からない。そんな確認の往復が続くほど納品は遠のきます。この記事では、依頼前に用意する8つの素材と、依頼範囲の確認ポイントをまとめます。
外注が止まる原因は、デザインではなく素材不足
制作者は、写真がなければ作れず、商品の事実が分からなければコピーを提案できず、必須表示が後から出てくれば作り直しになります。逆に言えば、素材がそろっているほど見積りは正確になり、制作は止まりにくくなります。準備といっても難しいことではなく、次の8つを集めるだけです。
依頼前に用意する8つの素材
1. 掲載モールと画像の位置:どのモールに載せるか、メイン画像か2枚目以降か。Amazonと楽天では推奨サイズや1枚目のルールが異なるため(制作時点の公式ヘルプで確認してください)、位置が決まると使える表現が決まります。
2. 商品写真:できるだけ大きく鮮明なものを、正面だけでなく角度違いや使用中の写真も。そして使用権のあるものだけを渡します。自分で撮影したか、利用条件を確認した素材か。他店やメーカーのページからの流用は、権利上のトラブルのもとです。
3. 商品の事実情報:寸法・重さ・素材・容量・内容物・対応環境など、確認できる事実の一覧。コピーは事実からしか作れません。
4. ターゲットと使用場面:誰が、どんな場面で使う想定か。1〜2行で十分です。
5. いちばん伝えたい強みと、その根拠:「軽い」なら重さの数値、「丈夫」なら素材や試験結果など、裏づけをセットで。実際より著しく優れていると誤認させる表示は景品表示法の規制対象になり得るため、根拠を示せない表現は画像にしない前提で整理します。
6. 必須表示とNG表現:業種によって法令上必要な表示や、モールが禁じる表現があります。特に医薬品・化粧品・健康食品などは、発注者側での法令とモール規約の確認が必要です。制作側が法務チェックまで行う契約かどうかも、ここで確認しておきます。
7. 参考にしたいデザイン:「この雰囲気に近づけたい」という参考ページを2〜3件。あれば「避けたい雰囲気」も。言葉で説明するより早く伝わります。
8. 希望枚数・サイズ・納期:何枚を、どのサイズで、いつまでに。
記入のイメージを1商品分示します(説明用の例です)。
【素材:①モールと位置】
記入例(ガラス保存容器の場合):楽天・2枚目以降の5枚
【素材:②写真】
記入例(ガラス保存容器の場合):白背景3点+食卓での使用中2点(自分で撮影)
【素材:③事実情報】
記入例(ガラス保存容器の場合):容量800ml・耐熱ガラス・フタ付き(数値は例)
【素材:④ターゲット】
記入例(ガラス保存容器の場合):作り置きをする共働き世帯
【素材:⑤強みと根拠】
記入例(ガラス保存容器の場合):「そのままレンジへ」/耐熱温度の仕様
【素材:⑥必須表示】
記入例(ガラス保存容器の場合):耐熱温度差の注意書きを必ず入れる
【素材:⑦参考】
記入例(ガラス保存容器の場合):シンプル系の生活雑貨ページ2件
【素材:⑧枚数・納期】
記入例(ガラス保存容器の場合):正方形5枚・2週間後まで
「どこまで頼めるか」は依頼前に確認する
もう1つのつまずきが、依頼範囲の思い込みです。次の項目は、サービスによって「含む・オプション・対象外」の扱いが分かれます。
【項目:撮影】
扱いが分かれる点:支給写真が前提か、撮影も頼めるか
確認の聞き方(例):「商品の撮影は含まれますか」
【項目:切り抜き・合成】
扱いが分かれる点:簡易調整までか、複雑な合成は別料金か
確認の聞き方(例):「背景の合成は追加費用になりますか」
【項目:構成・コピー】
扱いが分かれる点:文字入れのみか、構成とコピーの提案込みか
確認の聞き方(例):「コピーの提案は含まれますか」
【項目:競合調査】
扱いが分かれる点:含まない、またはオプションの場合がある
確認の聞き方(例):「競合を踏まえた構成提案はできますか」
【項目:法務面の確認】
扱いが分かれる点:専門的な法令チェックは対象外の場合がある
確認の聞き方(例):「表現の法令確認はどこまで対応しますか」
【項目:編集用の元データ】
扱いが分かれる点:納品は画像のみで、元データは別の場合がある
確認の聞き方(例):「編集できる元データはもらえますか」
【項目:モールへの登録】
扱いが分かれる点:画像制作と登録作業は別サービスの場合がある
確認の聞き方(例):「商品ページへの登録も頼めますか」
送る前の最終チェック
□ 掲載モールと画像の位置を伝えたか
□ 写真は鮮明で、角度違いもあるか
□ 写真・ロゴ・素材の使用権を確認したか
□ 商品の事実情報を一覧にしたか
□ ターゲットと使用場面を書いたか
□ 強みと根拠をセットで書いたか
□ 必須表示・NG表現を確認して伝えたか
□ 参考デザインを共有したか
□ 枚数・サイズ・納期を伝えたか
□ パスワードや顧客の個人情報を送っていないか
全部そろわなくても、相談は始められます
8つのうち、④〜⑧は相談しながら固めていける情報です。一方で、①掲載モールと位置、②写真、③事実情報の3つがないと、見積りは概算の手前で止まります。まず①②③を用意し、残りはヒアリングで詰めていく進め方が現実的です。
まとめ
画像外注の成否は、発注前の準備でかなり決まります。8つの素材で情報を渡し、対照表で「どこまで頼めるか」を確認する。この2つで、確認の往復と「思っていたのと違う」というズレを減らしやすくなります。
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