「間違えても大丈夫だよ」
そう声をかけても、子どもはなかなか安心してくれない。
少しでも自信がない問題は避けたり、答えを見る前から「無理」と言ったりする。
親御さんとしては、
「もう少し気楽にやればいいのに」
「失敗を怖がりすぎでは?」
と感じることもあると思います。
でも、間違えることへの怖さには、
その子なりの理由が隠れていることがあります。
① 間違いが「自分はできない」に結びついていることがあります
一問間違えただけなのに、
「やっぱり自分はできない」
「どうせまた間違える」
と思ってしまう子もいます。
間違いが続いた経験や、うまくいかなかった経験が重なると、
「問題を間違えること」と「自分はできないという気持ち」
が、いつの間にか結びついてしまうことがあります。
そうなると、新しい問題に取り組むこと自体が怖くなってしまうこともあります。
間違えるのを嫌がる姿を見たとき、
単に「負けず嫌いなのかな」と考えるだけではなく、
「間違えることが、どんな気持ちにつながっているんだろう?」
と見てみることも大切です。
② 「間違えても大丈夫」と思える経験を少しずつ増やす
大人は、
「間違えたっていいじゃない」
「次にできれば大丈夫」
と言えます。
でも、子ども自身がそう思えるようになるには、言葉だけではなく、実際の経験も必要です。
間違えても怒られなかった。
間違えたあとに説明を聞いてわかった。
前にできなかった問題が、あとでできるようになった。
そんな経験が少しずつ積み重なると、
「間違えても終わりじゃない」
「あとからわかるようになることもある」
と思えるようになることがあります。
間違いは、できない証拠ではなく、わかるための途中経過です。
③ すぐに正解だけを求めすぎない
子どもが間違えたとき、
「違うよ」
「そこじゃないよ」
「さっき説明したでしょう」
と、すぐに直したくなることもあると思います。
もちろん、正しい答えを教えることも大切です。
でも、その前に、
「どこまで考えた?」
「ここまでは合っているね」
「どこからわからなくなったかな?」
と尋ねてみる。
間違った答えの中にも、
途中までは正しく考えられていたり、
考え方の方向は合っていたりすることがあります。
以前、「できない問題より、できる問題を見つける」という話を書きましたが、
間違えた問題の中にも、できている部分はあります。
そこを見つけることで、子どもがもう一度考えやすくなることもあります。
④ 間違いは「どこで止まっているか」を教えてくれます
間違いを見ると、つい
「できなかった」
という結果だけに目が向きます。
でも、間違いは、
「ここまでは理解できている」
「ここから先がまだ曖昧」
ということを教えてくれる材料でもあります。
前回の記事で、
「どこで止まっているんだろう?」
と見ることについて書きました。
間違いも同じです。
責めるために見るのではなく、
どこでつまずいているのかを知るために見る。
そう考えると、間違いの見え方も少し変わってくると思います。
⑤ 「正解したこと」だけでなく、「考えたこと」も見る
正解したときだけ評価されると、
「正解しなければ意味がない」
と感じてしまうことがあります。
でも、
「そこまで自分で考えたんだね」
「前よりここまでできるようになったね」
「別のやり方を試してみたんだね」
というように、考えた過程を見ることもできます。
結果だけでなく、その途中にある変化を見る。
そうした積み重ねが、
「間違えても考えてみよう」
と思える安心につながることもあります。
まとめ
間違えることを嫌がる子どもを見ると、
「もっと気楽に考えればいいのに」
と思うこともあるかもしれません。
でも、その奥には、
間違えるのが怖い。
できない自分を見たくない。
失敗して、がっかりされたくない。
そんな気持ちがあることもあります。
だから、
「間違えないようにしよう」ではなく、
「間違えても、そこから考えれば大丈夫」
と思える経験を、少しずつ増やしていく。
間違いは、できない証拠ではありません。
わかるための途中経過です。
「間違えるとすぐに勉強を嫌がってしまう」
「失敗を怖がって、なかなか問題に手を出せない」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
すぐに答えを出すのではなく、お子さんがどこでつまずいているのか、どうすれば安心して取り組めるのか、一緒に整理していきます。
(ではまた次回に。)
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