■『モデリング』とは?
何かしらの対象物を見本(モデル)にして、行動や発言を模倣する心理作用を意味する『モデリング』。
特に子どもであれば『モデリング』する・・・マネすることで、学習効果を得たり成長が促進されるようになります。
ビジネスマンであれば、自身が憧れる実績を出している成功者の行動や思考パターンを観察し真似ることで、その対象と同様の成果を得ることができたり、言動を近づけるようになります。
ちなみに、広義の意味としては『ロールモデル効果』が類似作用として挙げられます。
■『モデリング』を提唱したのは?
古典的な「学習心理学」において、学習には自分自身で経験したり、他者から褒められて強化されることが必須であると考えられていました。
しかし研究が進む中で、自身が経験しなくても、モデルとなる人物を観察・模倣するだけで学習は成立するという「社会的学習理論(モデリング理論)」を、心理学者のアルバート・バンデューラ 氏が提唱しました。
ある実験では、攻撃的な行動をする大人を見た幼児は、攻撃的な行動を模倣する傾向が見られました。
この傾向は、周辺の他者だけに限らず、マンガやテレビなどの登場人物も「モデル」として影響を及ぼします。
■『モデリング』によって生じる3つの効果
この『モデリング』には3種類の効果があるとされています。
●観察学習効果
●制止・脱制止効果
●反応促進効果
◆観察学習効果
「観察学習」とは、お手本となる「モデル」の行動を観察し、新しい行動を学習することです。
会社の先輩が「5分前行動」しているのを見て、自分も同じように早め早めの行動を心掛けるようになる、というケースが例として挙げられます。
◆制止・脱制止効果
「制止・脱制止効果」とは、それまで実施していた行動をやめたり、逆にこれまで行わなかったことに取り組むようになる効果のことです。
例としては、社内の先輩が業務上のミスをしたのを見かけ、「同じ轍」を踏まないように心掛けることを「制止効果」、逆に同僚が「手を抜いている」仕事振りを見て、自分も手抜き行為をしてしまうのが「脱制止効果」です。
◆反応促進効果
これまで取り組んでいた行動をより頻繁に実行するようになるのが「反応促進効果」です。
元々自己研鑽として「TOEIC」の勉強をしていたが、同僚も勉強していることを知り、より一層取り組むようになるのが例として挙げられます。
■『モデリング』のメリットとデメリット
『モデリング』によって生じるメリットとデメリットには以下が挙げられます。
●メリット:短期的に成果を出せるようになる
●メリット:思考パターンとともに「柔軟性」も身につく
●デメリット:『モデリング』の対象を詳しく理解できなければ効果が出ない
◆メリット:短期的に成果を出せるようになる
自分自身のゴールとする人を「モデル」として設定することで、到達すべき目標が明確になります。
さらに、すでにゴールに到達している人を「観察する」ことによって、達成するためのポイントを理解しやすくなるのです。
◆メリット:思考パターンとともに「柔軟性」も身につく
『モデリング』に取り組むことができれば、事あるごとに「(モデルとしている)あの人ならどうするか」と無意識に考えるようになり、思考パターンもトレースすることができるようになります。
◆デメリット:『モデリング』の対象を詳しく理解できなければ効果が出ない
行動や思考パターンを模倣していくためには、「モデル」となる相手をよく観察し、細かい動作や言動を一つ一つ見ていくことが求められます。
つまり、「モデル」の言動を鮮明にイメージできなければ、質の高い『モデリング』はできない、ということです。
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