※Webサイトに掲載している記事のダイジェスト版となります。
■『デッドウッド現象(枯れ木現象)』とは?
ビジネスや組織マネジメントにおいて、「優秀な人材や自律的な人材」が次々と流出し、役に立たない、あるいは生産性や貢献度の低い「不要な人材(枯れ木・老朽化した業務プロセス)」が組織内に蔓延してしまう『デッドウッド現象(枯れ木現象):Deadwood phenomenon』。
つまり、組織内に残って欲しい「優秀な人材」が流出する中で、成果を出さない「枯れ木(デッドウッド)」のような従業員ばかりが会社にしがみつき、残り続けてしまう現象、ということです。
この状況を放置し続けると、組織は徐々に腐敗し、最終的には機能不全に陥ってしまうリスクが生じてしまうため、経営層やマネジメント層、人事部門は特に注視すべき現象と言えます。
◆『腐ったリンゴの法則』との違い
ちなみに、似た現象として『腐ったリンゴの法則』が知られていますが、『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が企業組織の成長や新陳代謝を阻害するのに対し、『腐ったリンゴの法則』は組織の和を乱す「有害な社員」の振る舞いが組織全体を汚染させてしまう現象です。
■『デッドウッド現象(枯れ木現象)』の語源や由来
英語の「Deadwood」は、”dead(死んだ)”と”wood(木・木材)”が組み合わさった複合語で、「枯れ木」や「枯れ枝」を意味しますが、転じてビジネスシーンでは、組織の「窓際族」や「余剰人員」、「無用の長物」を意味する比喩表現として使われています。
◆使われ始めたのは「1880年代後半のアメリカ」
『デッドウッド現象(枯れ木現象):Deadwood phenomenon』は、1880年代後半のアメリカで比喩的に使われ始めたと言われています。
森林や果樹園において、生きた木や果実の成長を妨げないために、栄養を吸い上げず実もつけない「枯れ木(デッドウッド)」を剪定して取り除く概念がビジネスシーンにも応用され、「集団や組織の中で、機能していない不要な人材」を指す言葉へ変化していきました。
◆日本における「枯れ木現象」
日本では、この比喩がそのまま持ち込まれ、「デッドウッド現象」や「枯れ木現象」と呼ばれるようになりました。
現在では、人事マネジメントや組織論において、「かつては活躍していたが、時代の変化や加齢によって意欲や能力が低下し、組織にしがみつくだけになってしまったベテラン社員や役職者」を指す言葉として使われています。
■『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が組織に与える悪影響
『デッドウッド現象(枯れ木現象)』が組織に与える悪影響としては、以下が挙げられます。
●生産性の低下・・・働かない従業員(枯れ木)の分を、ほかの優秀なメンバーがカバーしなければならず、「退職の連鎖(負のスパイラル)」や「静かな退職」を招くことに。
●モチベーションの低下・・・「働かない人が自分よりも高い給与をもらっている」といった不満が職場に広がり、業務意欲を削ぐことに。
●イノベーションの停滞・・・「過去のやり方」に固執する従業員が、組織の意思決定や新たな挑戦を阻むため、組織全体が徐々に麻痺していく。
最近では、「組織にしがみつくだけのベテラン社員や役職者」といった意味合いだけでなく、「不要なビジネスプロセス(業務手順)やソフトウェア」といった使われ方もする『デッドウッド現象(枯れ木現象)』。
時代の変化とともに不要になった「形骸化した社内承認ルート」や「使われていない管理業務」が積み重なって、組織全体のスピード感を奪っていくようになるのです。
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