■『ダークトライアド』とは?
「ナルシスト」「マキャベリズム」「サイコパス」という3つの人格特性の総称を意味する『ダークトライアド(Dark tried)』。
これらの特性を持った人が職場にいると、「この人に関わると疲れる」「一緒に仕事をするとストレスがたまる」など、社内の雰囲気を悪化させたり周囲の同僚を疲弊させてしまうリスクが生じてしまいます。
特に人事権を持つマネージャーにとっては、採用するかどうか注意を払うべき人材と認識する必要があります。
ちなみに、3つのパーソナリティに「サディズム(加虐性欲)」を加えた特性の総称を『ダークテトラッド』と呼ばれています。
■『ダークトライアド』を構成する3つの要素
『ダークトライアド』3つのパーソナリティ特性は、以下の通りです。
●ナルシスト(自己愛が強い)
●マキャベリズム(欺瞞的)
●サイコパス(精神病質)
◆ナルシスト(自己愛が強い)
自己愛が強く、自尊心(プライド)や自己顕示欲が強い「ナルシスト」。
賞賛を求め、自身を他者よりも優れていると捉えて見下すという特徴もあります。
◆マキャベリズム(欺瞞的)
他者を欺いたり騙して自己の利益を追求する傾向が強い「マキャベリズム」。
「目的のためなら手段を選ばない」思考が強いことから、ルールや手続きを無視しがちな特徴があります。
◆サイコパス(精神病質)
他人への共感力に乏しく感情の欠如が見られる「サイコパス」。
冷酷で無慈悲な言動をするが、罪悪感を抱かない特徴があります。
■ダークトライアドの特徴:誤った『ブランドビルディング』
「ブランド」を構築してライバルとの差別化に成功した企業や個人を指す『ブランドビルティング』。
通常は肯定的な意味で使われますが、例えば「実はあのプロジェクトを企画したのは自分なんだ」といったように、「あれオレ詐欺」をすることも『ブランドビルディング』に該当します。
『ダークトライアド』は、こういった『誤ったブランドビルディング』をしがちです。
『誤ったブランドビルディング』をする人は、一見優秀に受け取られますが、自己顕示欲が根底にある「自分語り」なだけであって、実は自信の無さの裏返しであるため、時間の経過とともにメッキが剥がれてしまいます。
そのため、周囲にそんな人がいる場合は、「自分語り」を鵜呑みにせず、その人が出している「成果」に着目したりほかの人たちに評判を聞くことで、正しい評価をすることができるようになります。
■ダークトライアドの特徴:『インターネットトロール』
インターネット上で「荒らし」と呼ばれる、ウソの書き込みや誹謗中傷をして、相手が苦しむ様子を見て喜びを感じる人たちのことを『インターネットトロール』と呼びます。
カナダのマニトバ大学を中心とする研究チームのアンケート調査によると、インターネットトロールをする人はネットユーザー全体の「5.6%」であることが判明し、トロールをする人々には『ダークトライアド』の気質を持った人がいることも明らかになりました。
■『ダークトライアド』かどうか「見抜く」方法とは?
自身の利益のためなら平気でウソをつき、周囲を貶める人格特性である『ダークトライアド』。
同じ職場に存在すると、組織が瓦解し、気づけば自分が加害者に仕立てられてしまう、また社内への影響だけでなく、企業イメージの悪化にもつながってしまうリスクがあるため、特に人事担当者にとっては採用選考の段階で「ダークトライアドかどうか見抜く」のが理想的と言えます。
ですが、自己愛に裏付けられた自信のある振る舞いや「サイコパス」的な冷静な判断がプラスに作用したり、偽りの実績を罪悪感を持つことなくアピールできるので、むしろ魅力的な人材と捉えてしまいます。
そんな『ダークトライアド』かどうかを見抜くポイントとしては、以下の点が挙げられます。
●『被害者シグナリング』の特徴があるか?
●『美徳シグナリング』の特徴があるか?
◆『被害者シグナリング』の特徴があるか?
自身が苦難に遭遇した際、それに立ち向かって解決を図るのではなく「自分は被害者だ」と周囲にアピールして、同情や援助、称賛を得ようと腐心する行動を意味する『被害者シグナリング』。
『ダークトライアド』の特徴の一つとされているこの行動をするかどうかを見極めるのが、回避策として挙げられます。
例えば、面接時に「過去に遭遇した苦労したことを話してください」と振り返ってもらい、言動の中から『被害者シグナリング』の傾向を探るという手法が考えられます。
◆『美徳シグナリング』の特徴があるか?
「自分は道徳的に正しい」と殊更にアピールすることを『美徳シグナリング』と呼びます。
この、自分は道徳的に善良であるにも関わらず、特定の他者(加害者)によって「哀れな被害者」になってしまった、と不幸を嘆き同情を引こうとする思考にも注意が必要です。
例えば面接時に、「これまでの経験の中で失敗してしまったこと、その原因について教えてください」と投げかけて、「自責の念」を有しているのかをチェックするのも手です。
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