出社しているのに仕事に集中できず生産性が低下してしまう!?『プレゼンティーズム』

出社しているのに仕事に集中できず生産性が低下してしまう!?『プレゼンティーズム』

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■『プレゼンティーズム』とは?

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出社(出勤)しているものの、業務に集中できずに生産性が低下してしまう『プレゼンティーズム(Presenteeism)』

WHO(世界保健機関)によって提唱され、健康問題に起因したパフォーマンスの損失をあらわす指標として知られています。

以下の『アブセンティーイズム(欠勤や休業)』には至っていないため、勤怠管理上では読み取れず、外見上は普段通り働いているように見えることから表面化しにくいのが特徴です。

上司や同僚が気づきにくい中で、不調や病気を抱えながら働いている「疾病就業」を指し、近年「健康経営」に関連する重要な要素して注目を集めているキーワードの一つです。

◆具体的な症状とは?

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心身の不調や健康問題が起因となって、以下のような状態に陥ってしまうことを指します。

●肩こりや頭痛がして仕事に集中できない。
●熱っぽくて注意散漫になる。
●ストレスで寝不足になりケアレスミスを起こしてしまう。
●花粉症による鼻づまりで頭がボーッとして仕事が捗らない。
●二日酔いで体がダルくやる気が出ない。

この『プレゼンティーズム』は、従業員個人の生産性低下に留まらず、企業全体の経済的損失にもつながるため、人事担当者やマネージャー、経営者にとっても考慮すべき問題と言えます。

■『アブセンティーズム』とは?

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『プレゼンティーズム』とともにWHO(世界保健機関)によって提唱されている『アブセンティーズム(Absenteeism)』とは、心身の体調不良などが原因で働くことができず、遅刻や早退を繰り返したり、欠勤や休職している状態を指します。

『プレゼンティーズム』が就業中のパフォーマンス低下を示すのに対し、『アブセンティーズム』は勤怠管理に可視化・反映されやすく、長期化・頻発することにより他の従業員へ「しわ寄せ」がいくことで、その従業員が『プレゼンティーズム』に陥ってしまうリスクが生じてしまいます。

◆陥ってしまう原因とは?

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『アブセンティーズム』に陥ってしまう原因としては、以下のような例が挙げられます。

●風邪やインフルエンザ、コロナ感染症。
●腰痛が悪化し通院を余儀なくされる。
●うつ病などの精神疾患。

年々増加しているのが「メンタルヘルス不調による休職」で、『令和4年労働安全衛生調査(実態調査):厚生労働省』によると、連続1か月以上休業または退職した労働者の割合は「13.3%」(前年度10.1%)で、上昇傾向が顕著に見られます。

■『プレゼンティーズム』が企業へどんな悪影響を及ぼすのか?

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『厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)分担研究報告書 わが国の労働者におけるメンタルヘルス関連疾患による プレゼンティーイズムの生産性への影響と賃金損失の推定』という調査によると、「30歳~39歳男性」で「うつ・不安感・イライラまたは情緒不安定」を抱える人の『プレゼンティーズム』による、損失労働時間は「平均70.4時間(160時間中)」となり、1か月の労働時間の約44%が失われていることになります。

また、4週間あたりの賃金損失は、「30代男性」で「¥131,485」となり、「100人の30代男性労働者」がいた場合、「全体給与の4.5%」に相当します。

『プレゼンティーズム』の悪影響は企業・社会にとっても大きな経済的損失であることが、このデータからもわかります。

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また、横浜市立大学大学院 国際マネジメント研究科の 原 広司 准教授と、産業医科大学 産業生態科学研究所の 永田 智久 准教授との共同研究によると、メンタル不調による『プレゼンティーズム』によって日本全体では年間およそ7.6兆円(日本のGDP1.1%に相当)の経済的な損失が生じていることが明らかになっています。

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体調不良のまま就業を継続する『プレゼンティーズム』の状態が続けば、いずれは体調が悪化し欠勤や休職といった『アブセンティーズム』に移行してしまい、退職や労災事案の発生につながるリスクも生じてしまいます。

また『プレゼンティーズム』が引き起こす問題は、従業員個々人の生産性の低下だけに留まりません。

企業組織全体の生産性低下、ひいてはエンゲージメント(企業への愛着心・帰属意識)低下や離職率の上昇といった損失につながってしまう、経営者の頭を悩ませる「経営課題」になっているのです。

■『プレゼンティーズム』に陥ってしまう原因

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経済産業省の『健康経営オフィスレポート』によると、『プレゼンティーズム』を引き起こす原因としては、以下の点が挙げられます。

●運動器・感覚器障害
●メンタルヘルス不調
●心身症(ストレス性内科疾患)

◆運動器・感覚器障害

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運動器・感覚器障害は、腰痛や関節痛、骨粗しょう症や視力の低下、難聴やめまいなどが該当します。

これらが発症する要因としては、現代のオフィスワークでのPC作業の長時間化による眼精疲労、長時間座り続けることによって血行不良や肩こり、腰痛などが起こりやすくなっています。

◆メンタルヘルス不調

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メンタルヘルス不調は、ストレスや強い悩み、不安などが原因となり、心身の健康や日常生活、仕事のパフォーマンスに影響が出ている状態のことで、うつ病や適応障害などが該当します。

人間関係や仕事によってストレスや強い悩み、不安が蓄積されると、不眠やうつなどのメンタルヘルスの不調を引き起こし、集中力や作業スピードの低下につながってしまいます。

◆心身症(ストレス性内科疾患)

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心身症(ストレス性内科疾患)は、精神的・社会的なストレスが原因となって、身体のさまざまな器官に症状が現れたり悪化したりする状態のことで、胃腸の不調や動悸・息切れ、過呼吸や不整脈、じんましんなどが該当します。

これらの身体の不調は、頻繁な離席を伴うため、持続的な業務の取り組みを妨げたり、集中力が低下する原因になってしまいます。

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