「間違った努力」が混乱や損害を招いてしまう!?『無能な働き者』

「間違った努力」が混乱や損害を招いてしまう!?『無能な働き者』

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■『無能な働き者』とは?

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『無能な働き者(incompetent hard worker)』とは、熱意を持って仕事に取り組むものの、判断力や効率が悪く、組織に混乱を招いたり悪影響を及ぼしてしまう人のことです。

この『無能な働き者』を放置していると、組織や集団に大きな損害をもたらすリスクになってしまいますが、「努力や判断の方向性」が間違っているだけで、意欲的な人材であることがほとんど

適切に関わって軌道修正を図ることができれば、組織に貢献してくれる人材になる可能性を秘めています。

◆提唱したのは?

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『無能な働き者』という概念は、ドイツの軍人で上級将校にまで上り詰めた ハンス・フォン・ゼークト 氏の、「ゼークトの組織論」という組織における人材の効率的な運用を示した理論が由来となっています。

世間的には、ナポレオンが残したとされる「有能な敵よりも無能な味方の方が恐ろしい」という名言が知られていますが、真偽は定かではありません

とはいえ、ナポレオン・ゼークト両者とも、似たような思想を持っていたと考えられます。

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この「ゼークトの組織論」は都市伝説的な「軍事ジョーク」として広まっており、実際には本人が提唱したのか定かではないものの、以下のような名言が知られています。

「有能な怠け者は司令官にせよ。有能な働き者は参謀に向いている。無能な怠け者は将校か下級兵士が適している。無能な働き者は処刑するしかない」

この名言は、「無能な働き者は組織にとって害悪である」、「無能な働き者には重要な役割を与えてはいけない」ということを示しています。

■「無能な働き者」を示す『ゼークトの組織論』

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ハンス・フォン・ゼークト 氏は、軍隊の指揮官として、組織のメンバーを能力や性格に基づいて「4つのタイプ」に分類し、それぞれに適した役割を担わせることで組織全体を最適化できると主張しました。

具体的には、人材を「利口×愚鈍」、「勤勉×怠慢」の切り口で掛け合わせ、以下の4つのタイプに分類します。

●有能な怠け者(利口×怠慢)
●有能な働き者(利口×勤勉)
●無能な怠け者(愚鈍×怠慢)
●無能な働き者(愚鈍×勤勉)

一見すると、この4つの中では「無能な怠け者(愚鈍×怠慢)タイプ」が、組織に悪影響を及ぼす存在に思えます。

ですが、「ゼークトの組織論」では「無能な働き者(愚鈍×勤勉)タイプ」こそが、組織に害悪を生じさせるとしています。

◆有能な怠け者(利口×怠慢)

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「有能な怠け者(利口×怠慢)タイプ」には、戦略的な思考力を持ち、効率的に物事を進めるために労力を最小限に留めようとする傾向があります。

組織全体を俯瞰し、適材適所で人材を配置して役割を与える、また自分自身が手を動かさずに周囲に的確な指示を出し、集団を統率し成果を上げていきます。

新しいアイデアや改善策を生み出す能力が高く、リーダー的ポジションやマネジメントに向いているタイプと言えます。

◆有能な働き者(利口×勤勉)

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「有能な働き者(利口×勤勉)タイプ」は、「有能な怠け者」と同様に判断力や行動力を持っている存在です。

ですが、「勤勉」であるがゆえに、仕事を人に任せずに自分一人でこなそうとしてしまう傾向があります。

人に仕事を任せることが苦手なタイプであるため、部下や若手人材の成長を鈍化させてしまう可能性があります。

そのため、リーダー的ポジションとして部下に指示を出すよりも、そのリーダーを支えるサポート役に適しているとされています。

◆無能な怠け者(愚鈍×怠慢)

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「無能な怠け者(愚鈍×怠慢)タイプ」には、自発的に動く姿勢は持たないが、指示された仕事はしっかりとこなす傾向があります。

自律的な判断力や行動力は備わっていないものの、指示を忠実に守って職務をこなせるため、単純作業やルーティンワークなどにおいて力を発揮し貢献する人材と言えます。

◆無能な働き者(愚鈍×勤勉)

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「無能な働き者(愚鈍×勤勉)タイプ」には、正しい判断能力が乏しいにもかかわらず、自身の考えで行動して周囲を混乱させてしまう傾向があります。

厄介なのが、本人としては「悪気は無く良かれと思って余計なことをしてしまう」という点。

「無能な働き者タイプ」の間違った判断に基づく行動によって、損害が生じたり周囲がその後始末に追われてしまうのです。

■「日本」では『無能な働き者』が生じやすい?

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もともと「長時間労働」や「自己犠牲」を美徳とする傾向が強い日本では、「効率」よりも「仕事量」や「仕事に対する姿勢」の方が評価されやすい場合があります。

つまり、「結果よりも過程(プロセス)」が重視されやすく、実際には成果を上げていない『無能な働き者』が、熱心に働くことによって評価されてしまうことも

こういった傾向を背景に、日本の職場では『無能な働き者』が生まれやすいと見られています。

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