■「責任の所在」と「役割分担」を可視化
プロジェクトなどにおいて役割分担を明確にし、各タスクの責任者をチーム全体が把握できるように明確化するフレームワークである『RACI(レイシー)』。
日本語では「責任分担表」と呼ばれ、4つの要素の頭文字をとった略語のことで、『RACI』の概念を図表化したものが『RACIチャート』です。
このフレームワークを取り入れることで、各メンバーの責任の所在(責任範囲)と役割分担が明確になり、プロジェクトチームの混乱を防ぐ効果が期待できます。
■『RACIチャート』を構成する4つの要素
プロジェクトを進める際、タスクを実行する際にトラブルが生じたり、作業が遅延してしまうことがあります。
こういった場合、各タスクごとの責任者・役割が明確でなければ、責任の押し付け合いになり、さらなるトラブルに発展しかねません。
そこで、構成される「4つの要素」を順番に適用することで、責任の所在や役割分担が明確になるのが『RACIチャート』です。
●Responsible(実行責任者)
●Accountable(説明責任者)
●Consulted(相談先)
●Informed(報告先)
◆Responsible(実行責任者)
「Responsible(実行責任者)」は、タスクを進行させる役割を担い責任を負います。
このポジションは、プロジェクトに参加するメンバーに業務を割り振る「旗振り役」という意味ではなく、実際に実行する人のことです。
この役割を複数人が担うことになると、責任の所在が曖昧になりやすくなるため、基本的には「1名」選任することが理想的と言えます。
◆Accountable(説明責任者)
「Accountable(説明責任者)」は、タスクを統括し、経営陣やステークホルダー、取引先に進捗や結果を説明する責任を負う役割を担います。
「Responsible(実行責任者)」からの報告によってタスクの進捗状況を把握し、正常に完了するための最終的な責任を担うことになります。
責任の所在を明確にするために、一つのタスクに対して「1人」を配置することが理想的です。
◆Consulted(相談先)
「Consulted(相談先)」は、タスクを進める中で生じる困ったことや問題発生時にサポートやアドバイスをする役割を担います。
「Responsible(実行責任者)」や「Accountable(説明責任者)」に対してアドバイスを行う立場であるため、タスクに関する知識・経験を持ち合わせている専門家が適任と言えます。
タスクによって求められる専門性が異なるケースがあることから、このポジションは複数人設定しても問題ありません。
◆Informed(報告先)
「Informed(報告先)」は、作業進捗状況やタスク完了の報告を受ける役割を担います。
実際には総務や経理などの担当者が該当し、「Consulted(相談先)」とは異なり、アドバイスなどのサポートの役割はせず、一方向的に報告を受けますが、報告内容に問題がある場合は「Accountable(説明責任者)」へ伝達する立場に位置します。
■『RACIチャート』を活用する際のメリット
『RACIチャート』を活用する際のメリットとしては、以下の点が挙げられます。
●「誰が何の作業を行っているのか」という混乱が減少する
●チームが機敏に動けるようになる
●重複作業が無くなる
●チームの「コラボレーション」が向上する
◆「誰が何の作業を行っているのか」という混乱が減少する
例えば、複数名が複数のタスクを担当し合っている場合、業務管理が複雑になってしまいます。
そこで『RACIチャート』を用いることで、「誰が何のタスクを担っているのか」が明確になります。
◆チームが機敏に動けるようになる
プロジェクトが進行すると、タスクの遅延やトラブル、変更が生じることがあります。
『RACIチャート』を活用していれば、各メンバーの責任の範囲が明確になるので、定められた役割に応じて迅速な対処が可能になります。
◆重複作業が無くなる
『RACIチャート』を用いることで、同じ業務を複数名が実施することを防止できるようになります。
つまり、人的リソースと時間の効率化につながるのです。
◆チームの「コラボレーション」が向上する
『RACIチャート』によって「誰が何をしているのか」が可視化できるようになるため、チームのコラボレーション(連携)が劇的に向上するのもメリットと言えます。
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