「かす」の何が悪い!「かす」があってこその「かす」なのだ。

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人を罵倒する言葉として「カス」「ボケカス」とかがよく使われるが、昔ならそう言われると当然の如くブチ切れていた。だが今では、「カス」で何が悪い。「カス」だからこそお前より優れているのだと心の中だけで言い返すようにしているが、その「カス(かす)」の本来の意味を聞かれたとしても、すぐには応えることができない。そこで、その「かす」について詳しく調べてみたところ原料となる液体や固体などから目的の成分を取り除いた後に残る不純物のこと。いわゆる余りの部分。絞り残りなど。または、良い部分を取り去って後に残った不用の部分。劣等なもの。つまらぬものということであるということが分かった。

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では、何故このような意味を持つ「かす」に開き直っているのかを語ってみるが、それには奥深い意味がある。そもそも世の中には「かす」のおかげでつくられたものはたくさん存在する。なかにはそれがないと困るといった重要な役割を持つものも多い。更には今のご時世だからこそ「かす」のおかげで人々の助けとなるものが益々増えてくると予想される。たとえば醤油をつくる工程では「醤油粕(かす)」という「かす」が発生する。現状は、単なる産業廃棄物として処理されているのだがこの「かす」には熱を発生する、油分を含む、大豆成分を含むことから色々な分野で活躍できる性質をもっているのだ。或る大手企業では紙製品の開発にも成功している。又、廃棄される野菜を発酵させると美容、健康に有効な食品が多数開発できる。そのうえ次の野菜を栽培するための栄養素に循環させることもできる。他にも分野を問わずこの世の「かす」には世の為、人の為となる要素がいっぱい含まれているのだ。このような実態が存在する限り「かす」を侮ってはいけない。物は考えようだが、人から「カス」「ボケカス」と馬鹿にされても腹が立たないのはそのせいかもしれない。

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人だってそうである。一時は、自分自身が「カス(かす)」と思い込んでいた。だが「カス(かす)」だからこそ出来ることがあると考えればそれはそれで大きな自信となる。付け加えると「カス(かす)」だからこそ出来ることとは一体何か。その答えは、いとも簡単である。それはプライドを捨てる事だ。ここでの「カス(かす)」の対義語を考えるとプライドである。プライドの高い人間は、そのプライドが邪魔をしてうまくいかないケースを多々抱えているはずだ。だがプライドを持たない「カス(かす)」は、何だってできるわけなのだ。だからこそプライドの高い優秀な人間から「カス」なんて言われたら「カスのどこが悪い」と正々堂々と言い返してやればよいわけなのだ。今回は「カス」の繰り返しで不愉快になったかもしれないが「カス(かす)」って凄いことだと再認識してもらえたら嬉しい。
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