「問い合わせはほとんど電話。でも広告の管理画面ではコンバージョンが0件」
店舗ビジネスや士業の広告運用で、必ずと言っていいほど出てくる状況です。Webフォームからの問い合わせは計測できても、電話は「かかってきたかどうか」がGoogle広告側から見えないためです。
この状態で困るのは、単に数字が寂しいことではありません。成果が見えないと、広告の判断がすべて止まります。
- どのキーワードから電話が来ているのか分からない
- 自動入札が「成果ゼロ」と判断して配信を絞る
- 広告費を増やすべきか減らすべきか決められない
電話が主力の商売こそ、計測を整える価値が大きいということです。
この記事では、電話問い合わせを計測する方法を4つ紹介し、どれを選べばよいかの判断基準までお伝えします。
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前提:電話計測は「完璧」にはならない
先にお伝えしておきたいことがあります。電話の計測は、フォーム送信ほど正確にはなりません。
フォーム送信は「完了ページが表示された」という明確な瞬間がありますが、電話には それがないためです。番号をタップしただけでかけなかった人、間違い電話、営業電話。これらをすべて除外することはできません。
ですので、目指すのは「正確な件数」ではなく、「キーワードや広告ごとの傾向が比較できる状態」です。この割り切りができていないと、数字が合わないことに悩んで導入自体をやめてしまいます。
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方法1:電話番号のタップを計測する(最も手軽)
サイトに設置した電話番号リンクを、スマートフォンでタップした回数を計測する方法です。
仕組み
<a href="tel:0312345678"> のような電話番号リンクのクリックを、GTM(Googleタグマネージャー)で拾い、コンバージョンとしてGoogle広告に送ります。
設定の流れ
1. GTMで「クリック - リンクのみ」のトリガーを作る
2. 条件を「Click URL に tel: を含む」に設定する
3. そのトリガーでGoogle広告のコンバージョンタグを発火させる
4. Google広告側で該当のコンバージョンアクションを作っておく
(GTMの画面名称は変更されることがあります。要確認)
メリットと限界
メリット:サイトを大きく変えずに導入できます。費用もかかりません。
限界:タップした人が全員通話したわけではありません。誤タップもあれば、番号を見ただけで別の手段を選ぶ人もいます。
実務上、タップ数は実際の着信数より2〜3割ほど多く出ると考えておくとよいです(業種やサイト構造によって変わります)。
向いているケース
スマートフォンからの流入が7割以上なら、この方法だけでも十分に判断材料になります。逆にパソコンからの流入が中心だと、パソコンでは電話番号をタップしないため、ほとんど計測できません。
流入デバイスの比率は、Google広告の管理画面でデバイス別のレポートを見れば確認できます。まずここを見てから導入を判断してください。
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方法2:広告の電話番号アセットからの通話を計測する
Google広告には、検索結果に電話番号を表示する機能があります(以前は「電話番号表示オプション」、現在は「電話番号アセット」。名称は変更されることがあります。要確認)。
ここから発信された通話は、Google広告が転送番号を使って計測してくれます。サイトに来る前、検索結果の段階で電話をかけた人を拾える点が特徴です。
設定のポイント:通話時間のしきい値
この方法では「何秒以上の通話をコンバージョンとみなすか」を設定できます。ここが実務上とても重要です。
初期値のままだと、数秒で切れた通話もコンバージョンとしてカウントされます。間違い電話や、営業時間外にかかってきて留守電になったものも含まれてしまいます。
目安として、30秒以下の通話は問い合わせでない可能性が高いです。業種にもよりますが、60秒以上をコンバージョンの条件にすると、実態に近づきます。
自社の実際の問い合わせが平均何分かかっているかを考えて設定してください。予約受付だけなら1分、相談を伴うなら3分以上が普通、という業種もあります。
向いているケース
「検索してすぐ電話したい」というニーズが強い業種です。急ぎの修理、当日予約、緊急対応など。この場合、サイトを見ずに電話する人が多いため、方法1だけでは取りこぼします。
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方法3:サイト上の電話番号を転送番号に置き換える
Googleの「ウェブサイトの通話コンバージョン」という機能を使うと、広告経由で訪問した人にだけ、サイト上の電話番号を転送番号に差し替えて表示できます。
その番号への着信を計測するため、方法1(タップ計測)より正確です。実際に通話が発生したかどうかで判定できるためです。
注意点
- サイトにコードを追加する必要があります
- 広告経由でない訪問者には通常の番号が表示されます(表示が切り替わる仕組みです)
- 利用条件や対応状況は変わることがあります(要確認)
- 番号が変わることに抵抗がある場合は導入しにくい
向いているケース
パソコンからの流入も一定数あり、かつ電話が主力の商売です。方法1の弱点(パソコンでは計測できない)を補えます。
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方法4:外部のコールトラッキングサービスを使う
通話計測の専門サービスを利用する方法です。有料ですが、次のようなことができます。
- どのキーワードからの電話かを1件ずつ特定する
- 通話の録音を残す
- 新規客かリピーターかを判別する
向いているケース
広告費が月30万円を超えるあたりから、費用対効果が合ってきます。それ以下の規模では、月額費用が広告費を圧迫するため、方法1〜3で十分なことが多いです。
「電話の中身まで分析して改善したい」段階になったら検討する、という位置づけで問題ありません。
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どれを選べばよいか
判断の順番はシンプルです。
まず方法1(タップ計測)から始めてください。 費用がかからず、導入も比較的簡単で、これだけでも「計測ゼロ」の状態からは大きく前進します。
そのうえで:
- 検索してすぐ電話する業種 → 方法2(電話番号アセット)を追加する
- パソコンからの流入も多い → 方法3(転送番号)を検討する
- 広告費が月30万円以上で、通話の中身を分析したい → 方法4を検討する
いきなり完璧な計測環境を作ろうとせず、段階的に足していくのが現実的です。
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よくある失敗
失敗1:タップ計測と通話計測を両方入れて二重計測になる
方法1と方法3を両方入れると、同じ電話が2件としてカウントされることがあります。CPAが実際の半分に見えるため、判断を誤ります。
見分け方:コンバージョン数が、実際の着信件数の1.5倍以上になっている場合は二重計測を疑ってください。
失敗2:営業時間外の配信を止めていない
電話が主力なのに24時間配信していると、営業時間外のクリックに広告費が使われます。電話がつながらないので、当然コンバージョンにもなりません。
広告のスケジュール設定で、営業時間+前後30分程度に絞ることを検討してください。
失敗3:通話時間のしきい値を設定していない
方法2で初期設定のまま使うと、数秒の通話もコンバージョンになります。数字が実態より多く出て、「成果が出ている」と誤解したまま予算を増やしてしまいます。
失敗4:計測を入れた直後に判断してしまう
電話の計測はデータが溜まるのに時間がかかります。フォームと違って件数が少ないため、最低でも1か月は様子を見てから判断してください。
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導入チェックリスト
導入前
- [ ] スマートフォンからの流入比率を確認した(7割以上ならタップ計測が有効)
- [ ] 実際の月間着信件数を把握している(比較の基準になる)
- [ ] 営業時間と広告の配信スケジュールが合っている
導入後
- [ ] 自分のスマートフォンでタップして、計測されるかテストした
- [ ] コンバージョン数と実際の着信数を突き合わせた(乖離が2〜3割以内か)
- [ ] 二重計測になっていない
- [ ] 通話時間のしきい値を設定した(方法2を使う場合)
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よくある質問
Q. 固定電話しかありませんが計測できますか
方法1(タップ計測)は、スマートフォンから電話番号をタップする動作を拾うものなので、かかってくる先が固定電話でも問題ありません。計測しているのは「かける側の操作」です。
Q. 電話の件数が少ないのですが、計測する意味はありますか
月に数件でも意味はあります。むしろ件数が少ないほど、1件がどのキーワードから来たかを知る価値が大きくなります。ただし、自動入札の学習には件数が足りないことが多いため、少額予算のうちは手動での調整と組み合わせるのが現実的です。
Q. 計測を入れると電話が増えますか
計測自体は電話を増やしません。増やすのは、計測で見えた情報をもとにした改善です。「このキーワードからは電話が来ない」「この時間帯は反応がいい」が分かって初めて、打ち手が決まります。
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まとめ
- 電話計測は完璧にはならない。目指すのは「比較できる状態」
- まず方法1(電話番号のタップ計測)から始める
- スマートフォン流入が7割以上なら、それだけでも判断材料になる
- 通話時間のしきい値(目安60秒以上)を設定しないと数字が膨らむ
- 導入後は、実際の着信件数と突き合わせて確認する
電話が主力の商売ほど、計測が入っていないまま広告を回しているケースが多いです。逆に言えば、ここを整えるだけで広告の判断精度が大きく変わります。
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