本屋でありながら、その書店が発信するコンテンツは「書籍」だけではなく本に出合った瞬間に連想してしまいそうな雑貨や、文具、CDや楽器、おもちゃ、Tシャツ、はたまた自転車に至るまでが売り物として陳列されている。
そんなチェーン店がある。
「ヴィレッジ・ヴァンガード」がそれです。
本が発信するコンテンツ、「サブカルチャー」「アコースティック」「ノスタルジィ」「アナログ」「ネイチャー」「カフェタイム」などのキーワードでくくられているその書店は「おしゃれなわくわく空間」を演出していてもはや本屋ではない。(蔦屋もその路線の一部を演出している)
知的好奇心を引き出しながら関連商品を探検するといったまるで映画の世界観を醸しているのです。
何でも売るという姿勢ではない・・・「ドン・キホーテ」とは一線を画していると思う・・・
読書という行為は「異空間・異体験」を生み出す「想像力」を刺激しそれはいずれ「創造」にかられるといった心理を利用しているとさえ思うのである。
聞くところによるとこのチェーンは現場の店長に大幅な「裁量権」を与えある程度自由に自らの「クリエィティブ能力」を発揮できる環境もまたいいのかもしれない。
一方現代の商業シーンも「業種業態」の壁を越えなんでもありの様相を示している。
コンビニの生鮮野菜の導入、ドラッグストアか冷凍食品・酒を売る、ホームセンターが家電を売り、家電業界がリフォームを売る・・・確かに関連している商品ではあります。 昔からこの手法はあって肉屋さんで焼き肉のたれを売る、場合によっては鉄板プレートなんかも扱っていました、日常のスーパーでも野菜売り場とドレッシング、なんてのもそうですし、レストランのレジまわりには釣銭で買える価格帯のガムとかおいてました。
現代の様相はそんなアイディアレベルではなく、本格的な異業種交流の結果としての店舗づくりだという事で、従来のベンダーと店舗の在り方、問屋系列の見直しなどから生じた現象であります。
とはいうものの、見逃してはいけないのが、それぞれのカテゴリーキラーの考えも一貫した「デザイン感覚」をもって展開していかないと単なる「カオス」「何屋かわからん」「信用できるのか」といった単なるそこにモノがあったというにすぎなくなっていないか、という事です
先般の「ヴィレッジヴァンガード」は本来真面目なジャンルである本という本質的な知的コンテンツから派生するイメージをふくらませ、お客と一緒に楽しんでみようという発想へと転換したところから生まれた「遊び心」が主なキーワードなのでしょう、いたるところに好奇心をくすぐる仕掛けがあるように思うのです。
田舎の何でも売っている店という風な切実さはそこにはありません。
はっきり「デザインによる経営」を実践しています。
今後のデザインコンセプト構築のヒントに・・・