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期待通りの強度剛性が出ない?ー 寄生的変形に注目

教科書通りの構造計算がピッタリ当てはまらない構造はよくあるものです。簡易的な計算で構造を決定するのですが、モデルを作って評価してみると、たいがいは強度や剛性が期待を下回ることが多いです。こういう事が起きるのは大体、曲面の多い、自動車ボデーのようにデザインで外形が決まってしまう薄物の構造の場合が多いです。そういう場合、私は先ずFEM上で変形を大きく拡大して観察します。あまり拡大すると実際とは違う形になってしまうのですが、かまいません。そして全体の変形とは違うヒョコヒョコした動きをしている部分を探します。こういう変形を私は寄生的変形と呼んでいるのですが、構造効率を低下させる厄介者です。計算通りにならない原因はこの寄生的変形かも知れません。荷重の伝達が阻害され、構造の本来の能力が発揮できないでいるのです。ちょっと特殊なモノコック構造の設計改善をしたことがありますが、この時にも寄生的変形を手がかりに対策を施しました。補強部材を追加したり、形状を変えたりしたのですが、剛性の向上代が補強部材の質量を大幅に上回り、質量あたりの剛性がある所では3%、またあるところでは10%も向上したのです。10%と言うと小さいようですが、その道のエキスパートががんばって設計した構造にちょこっと手を加えただけで10%というのは非常に大きいです。依頼してきた海外事業体の担当者は大変驚き、後ほど感謝状を下さいました。 私はこの寄生的変形の影響について学術論文を2本書いておりますが、特に薄肉の構造では断面2次モーメントから算出される本来の能力の半分以下にまで剛性が低下する事を示しています。こういう構造では、ちょっと対
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