No,96 乳がん検診「マンモグラフィー」と「超音波検査」はどう違う?
乳がん検診「マンモグラフィー」と「超音波検査」はどう違う? どっちを受けたらいい? 産婦人科医が解説
毎年10月は「ピンクリボン月間(乳がん月間)」です。乳がん検診の検査方法には「マンモグラフィー」や「乳房超音波検査(乳腺エコー)」がありますが、「どう違うの?」「メリットとデメリットが知りたい」「どっちを受ければいいのか分からない」など、検査内容の違いに関する疑問の声もあります。
乳がんの検査方法である「マンモグラフィー」と「乳房超音波検査」には、どんな違いがあるのでしょうか。産婦人科医の尾西芳子さんに聞きました。
それぞれに得意・不得意な「病変」がある
Q.まず、乳がんについて教えてください。
尾西さん「乳がんは乳房にできる悪性の腫瘍で、女性ホルモン(特にエストロゲン)に反応して大きくなる性質があります。そのため、初潮が早い▽妊娠・授乳経験がない▽高齢出産の経験者など、エストロゲンにさらされる期間が長い人ほど乳がんになりやすいです。また、脂肪の多い食事でリスクが上がるといわれており、近年の高齢出産の増加や食の欧米化により、日本でもなる人が増えています。
年間約9万人の日本人女性が乳がんにかかっており、女性が一生のうちにかかるがんとしては、最も多いがんとなっています。また2020年には、乳がんによって亡くなった人の数が1万4650人に上ります」
Q.「マンモグラフィー」「乳房超音波検査(乳腺エコー)」とは、それぞれどのような検診方法でしょうか。
尾西さん「『マンモグラフィー』は乳房のエックス線検査です。乳房は厚みがあるので、重なっている部分にがんがあると見えにくいです。その
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