285.5月に「インフルエンザ」の集団感染相次ぐ…なぜ?
・5月に「インフルエンザ」の集団感染相次ぐ…なぜ? 原因&対処法を医師に聞く
国内の学校でインフルエンザの集団感染が相次いでいます。5月16日に大分市内の私立高校で生徒497人の感染が確認されたほか、翌17日には、宮崎市が、市内の高校で生徒と職員計491人の集団感染が発生したことを公表しました。このほか、東京都調布市内の小学校でも、児童と職員計104人の感染が確認されています。
インフルエンザといえば、冬に流行する印象がありますが、なぜこの時期に集団感染が相次いで発生しているのでしょうか。インフルエンザの感染を防ぐには、どのような対策が必要なのでしょうか。循環器内科専門医で、医療法人社団正恵会(東京都豊島区)理事長の藤井崇博(ふじい・たかひろ)さんに聞きました。
ワクチンの接種率低下などが要因
Q.そもそもインフルエンザに感染すると、どのような症状が出るのでしょうか。主な症状について、教えてください。
藤井さん「インフルエンザ感染症の主な症状は、38度以上の発熱や頭痛が突然生じるほか、全身症状として筋肉痛や関節痛、倦怠(けんたい)感も認められます。
ただ、インフルエンザワクチンの接種後に感染した場合、発熱やその他の症状が比較的軽い状態で現れることがあります。例えば、『微熱が出た』『何となく体がだるい』などです。この場合、普通の風邪と症状が似ていて、区別できないケースがあるので注意が必要です。
抵抗力の弱い乳幼児や高齢者が感染すると重症化しやすく、乳幼児の場合は中耳炎や熱性けいれん、脳症などの合併症を引き起こすほか、高齢者の場合は肺炎や気管支炎を引き起こすことがあります。また
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