使えないシステムを愛される道具に変える
こんにちは!小濱優士です。静かな休日の朝に、お気に入りのマグカップでお茶を飲んでいるとき、ふと、その器の絶妙な持ちやすさに心が留まることがあります。作り手が使う人の手の大きさを想像し、何度も形を微調整したからこそ、この心地よさが生まれている。普段の生活に溶け込んでいる何気ない道具の裏側には、いつも誰かの優しい視線が隠されています。私はフリーランスのエンジニアとして、企業の皆さんが日々の業務で使う Salesfose というシステムの構築や、運用のお手伝いをしています。大きな期待を胸に高い費用をかけて導入したものの、なぜか現場に馴染まず、誰も触らなくなってしまった。そんな悲しい状況に出会うたび、私はいつも二つの風景を頭に浮かべます。それは、誰も座らなくなってしまった公園の古いベンチと、研ぎ澄まされた料理人が使う一本の包丁です。公園の片隅にあるベンチは、最初はみんなの憩いの場になるはずで作られたものです。しかし、座る部分にトゲが出ていたり、雨宿りもできない場所にポツンと置かれていたら、いつの間にか誰も近づかなくなってしまいます。企業のシステムもこれと全く同じです。どれほど最先端の機能を詰め込んでも、入力する項目が多すぎたり、どこをクリックすればいいか分からなければ、現場のユーザーから敬遠される動かないベンチになってしまいます。私は、その放置されてしまった仕組みをもう一度丁寧に見つめ直し、みんなが自然と集まりたくなるような、心地よい場所に作り変える役割を担っています。一方で、一流の料理人が手にする包丁は、余計な飾りは一切なく、ただ食材を美しく切るためだけに研ぎ澄まされています。使う人
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