【Y-Biz】昭和・平成・令和を生き抜く:絶望の時代を希望に変える「人的資本経営」4つのパラダイムシフト 第1回:現代の病理:形骸化する窓口と「サイレント退職」
はじめに近年、ビジネスの現場やニュース報道において、若手・中堅社員の早期離職や、職場環境に起因するメンタル不調の増加が大きな関心事となっています。多くの企業が「せっかく採用し、共に歩み始めた仲間がなぜ離れてしまうのか」という深い悩みを抱えているのではないでしょうか。少子高齢化が進む現代において、次世代を担う人材の離職は、組織の持続的な成長にとって小さくない課題と言えます。しかし、これは単なる「労務上のトラブル」や「個人の問題」ではなく、変化の激しい現代の組織構造そのものが問いかけている、新しい時代へのサインなのかもしれません。今回は、窓口の設置だけでは見えにくい従業員の本音を紐解きながら、お互いが安心して前を向くための第一歩について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。1. 「窓口はあるのに…」その裏にあるかもしれない心理ハラスメント防止法への対応などをきっかけに、多くの企業で相談窓口の設置や体制整備が進められてきました。これは企業のコンプライアンス意識の高まりを示す素晴らしい一歩です。しかしその一方で、新聞等の調査データを見ると、離職の原因として「人間関係の悩み」や「職場への不満」が依然として上位を占めている現実もあります。組織の中に制度としての窓口は存在するのに、なぜそれが十分に機能しきれないケースがあるのでしょうか。そこには、働く方々が抱える次のような繊細な心の動きが関係している可能性があります。「本音を伝えること」への心理的ハードル社内の人事や総務が兼任する窓口の場合、「相談した内容が周囲に伝わってしまうのではないか」「今後のキャリアや評価に少しでも影響したらどうし
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