相手の一言を、何度も思い返してしまう
何気なく言われた一言が、ずっと心に残っている。「そういうところ、いいよね」たったそれだけの言葉。きっと相手にとっては、深い意味なんてなかったのかもしれない。会話の流れで、自然に出ただけの言葉だったのかもしれない。それなのに私は、その一言を何度も思い返してしまう。そういうところって、どこだろう。いいよねって、どういう意味だろう。ただ褒めてくれただけ?それとも、少しは私のことをいいなと思ってくれているのかな。考えても答えは出ないのに、心は勝手にその言葉の意味を探し続ける。気になる人の言葉は、普通の言葉なのに、普通に受け取れなくなる。「また話そうね」それは社交辞令かもしれない。でも、少し期待してしまう。本当にまた話したいと思ってくれたのかな。私と話す時間を、少しでも楽しいと思ってくれたのかな。「無理しないでね」ただの気づかいかもしれない。でも、優しく感じてしまう。私のことを気にしてくれたのかな。少しは特別に見てくれているのかな。「今度行ってみたいね」軽い会話の流れかもしれない。でも、私の中ではそれが約束みたいに残ってしまう。今度って、いつだろう。本当に誘ってくれるのかな。それとも、その場の雰囲気で言っただけかな。そんなふうに、一つの言葉にいくつもの意味を重ねてしまう。相手の一言で嬉しくなって、その一言で不安にもなる。言葉をもらった瞬間は、ただ嬉しかったはずなのに。あとから考えすぎて、だんだん苦しくなってしまう。あの時の表情は優しかった。声のトーンも、やわらかかった。でも、誰にでもああいう言い方をする人かもしれない。私だけが深く受け取っているのかもしれない。そう思うと、嬉しかった気持ち
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