好きになるのが怖いのは、本気になりそうだから
最初は、ほんの少し気になるだけだった。話しやすい人だな。優しい人だな。また会えたらいいな。そのくらいの気持ちだった。でも、いつの間にかその人のことを考える時間が増えていた。朝、ふと思い出す。昼間、何をしているのかなと思う。夜になると、今日の言葉を思い返す。連絡が来ると嬉しい。話せると一日が少し明るくなる。会えない日は、少し物足りない。その変化に気づいた時、私は少し怖くなった。もしかして私、思っていたより本気になりかけているのかもしれない。そう思った瞬間、胸の奥がきゅっとした。好きになることは、本当は嬉しいことのはずなのに。誰かをいいなと思えることも、心が動くことも、きっと幸せなことのはずなのに。それなのに私は、嬉しさより先に怖さを感じてしまう。また傷ついたらどうしよう。また私だけが本気になったらどうしよう。また期待して、また落ち込むことになったらどうしよう。そんな不安が、心の奥から静かに出てくる。軽い気持ちのうちは、まだ楽だった。連絡が来たら嬉しい。来なくても、少し寂しいくらい。話せたら楽しい。話せなくても、まあ仕方ないと思える。でも、気持ちが少しずつ大きくなると、同じ出来事でも重みが変わってくる。返事が遅いだけで、気になる。他の人と楽しそうに話しているだけで、胸がざわつく。少しそっけなく感じるだけで、嫌われたのかなと思ってしまう。まだ何も始まっていないのに、心だけが先に進んで、勝手に傷つく準備をしているみたいだった。私は、本気になるのが怖かった。本気になればなるほど、相手の言葉が気になる。相手の態度が気になる。自分がどう思われているか気になる。何気ない一言に喜んで、何気ない沈
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