何を持つかより、何を招きたいかで選んでみる
ーあなたが選ぶものを、お守りにする方法ー欲しいと思って選んだはずなのに、手に入れたあと、思ったほど心が動かない。そういうことって、たまにあります。服でも、アクセサリーでも、香水でも、スマホの中に入ってくる情報でも。私たちは毎日、いろいろなものを選んでいます。けれど、それはただの買い物や好みの問題だけではなくて、少しずつ「自分の空気」をつくっているものでもあるのです。何を身につけるか。何をそばに置くか。どんな言葉をよく見るか。そういう小さなものが、知らないうちに、今日の気分や、未来の自分の輪郭をつくっている。『物の地獄』という本があります。少し怖い題名ですが、そこでは、人はモノそのものを欲しがるというより、他人の欲望に影響されて何かを欲しくなることがある、というような視点が語られています。たしかに、考えてみると、私たちはよく、「これが好きだから」というより、「これを持っている人が素敵に見えたから」選んでいることがあります。もちろん、それが悪いわけではありません。憧れがあるから、人は変われるところもあります。誰かの美しさに触れて、自分も少し変わってみたくなる。そういう心の動きは、とても自然なものです。ただ、いつも誰かのまなざしを通して選んでいると、自分が本当に落ち着くものや望んでいるものがわかりづらくなる。なんとなく似合う気がしていたものが、ある時から重たく感じる。前は好きだったものなのに、今の自分には少し違う気がする。でも、それをやめると、昔の自分まで否定するようで、なかなか離れられない。そういうこともあると思います。でも、環境や持ち物が私たちをひとつの「型」にはめていくのだとし
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