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指先で飼う電気の羊と錆びたハサミ

こんにちは!小濱優士です。事務所のデスクで、使い古された「羅針盤」がふと妙な動きを見せました。磁力に逆らい、針が垂直に立ち上がって、天井の向こう側を指し示している。企業の仕組みを整える仕事をしていると、この迷える針が自分の指先に見えてきます。正解のない航海図に線を書き込み、誰も辿り着いたことのない島を目指す作業。しかし、私たちが目指している場所は、本当に地図の上に存在しているのでしょうか。羅針盤が指し示すのは、目的地ではなく、私たちが捨ててきた過去の残像。効率という名の帆を高く掲げても、風は常に逆方向から吹き荒れています。進んでいると信じているその足取りは、実は深い沼へと沈む準備に過ぎない。真っ白に整えられた画面の中で、昨日までの成功が音もなく砂に変わる。私は止まらない針の回転に目を回し、自分の現在地を情報の渦に見失っていきました。ふと窓の外を見ると、街路樹の枝に無数の「石鹸」が実り、白い泡を滴らせていました。風が吹くたびに、清潔な香りが都会の喧騒を消し去り、街の輪郭を曖昧にしていく。ビジネスの現場でも、私たちは時折、こうした過剰な洗浄の波に飲み込まれます。不純物を排除し、純度の高いデータだけを抽出していく、終わりのない洗浄作業。私はその石鹸の泡を分析し、最も滑らかな運営を可能にするための回路を設計します。けれど、磨き上げたその先に待っているのは、自分の指紋さえ失った透明な存在でした。高度な仕組みを組み上げるほど、私たちは生命としての濁りを失い、概念へと近づいていく。泡に包まれたオフィスで、私は自分がかつて「人間」だった頃の体温を、静かに忘却する。窓ガラスを伝う白い滴が、私の視
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