CMタレントキャスティング契約の注意点 ──「好感度」は契約で守れるのか
企業にとってCMは、単なる広告ではない。ブランドの顔企業イメージの象徴信頼の体現そこにタレントを起用する。だが、タレント起用は常にリスクと隣り合わせだ。不祥事SNS炎上スキャンダル好感度は、一瞬で逆転する。だからこそ、キャスティング契約は極めて戦略的に設計すべき契約である。第1章 契約の基本構造CMキャスティング契約は、通常広告主(企業)タレント芸能事務所の三者関係で構成される。契約形態としては、業務委託契約出演契約肖像権使用許諾契約の要素が混在する。つまり、単純な「出演契約」ではない。第2章 最重要条項①出演内容・範囲の明確化必ず明確にするべき事項:媒体(テレビ・Web・SNS・交通広告など)使用地域(日本国内のみ/海外含む)使用期間二次利用の可否ここが曖昧だと、それは想定していなかった別料金になるという争いが起きる。特にWeb広告の切り抜き利用は要注意。第3章 最重要条項②対価・支払条件報酬は、一括固定媒体別期間別など様々。注意すべきは、延長時の追加料金キャンセル時の扱い撮影中止の場合の精算金額が大きいだけに、一文の違いが大きな差になる。第4章 最重要条項③イメージ保持条項(モラル条項)CM契約で最も重要なのがこれ。いわゆるモラル条項。犯罪行為社会的非難を受ける行為企業イメージを著しく毀損する行為があった場合の、契約解除損害賠償広告差止を定める。ただし、抽象的すぎる条項企業側の一方的判断は紛争の原因になる。解除条件の客観性が重要。第5章 独占・競業避止条項CM出演中は、競合他社商品の広告に出演しないという条項が入ることが多い。注意点:競合の定義を明確にする期間を限定する過度
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