契約書は「読めない」のではなく「言葉が遠い」だけの話
契約書というと、「専門家じゃないと分からないもの」そんな印象を持つ人は多いと思います。文字は読めるのに、意味が頭に入ってこない。ページをめくるほど、気持ちが少しずつ遠のいていく。でも実際には、契約書が“読めない”のではなく、使われている言葉が、日常から遠いそれだけのことがほとんどです。雇用契約でも、業務委託でも、多くの契約書が書いているのはとてもシンプルな内容です。・誰が・何を・いつからいつまで・どこまで責任を持つのかこの骨組み自体は、ごく普通の話をしているだけ。ただそれが、独特の言い回しや専門用語で包まれているため、読み手とのあいだに**「言葉の距離」**が生まれます。この距離があるまま「よく分からないけど…」と読み進めると、理解しないまま話だけが先に進んでしまいます。だから大切なのは、いきなり理解しようとすることではなく、自分の言葉に置き換えられる距離まで近づけること。「これは、どういう話をしている文章なのか」「自分に関係する部分は、どこなのか」そうやって一つずつ言葉を手元に引き寄せていくと、契約書は少しずつ“知らない文章”から“読める文章”に変わっていきます。契約書は、良い・悪いを決めるためのものではなく、何が書かれているかを共有するための文章。まずは、読める距離まで近づくこと。それだけでも、気持ちはずいぶん違ってきます。
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