スピリチュアルケアとは
国際連合の専門機関であるWHO(世界保健機関)では、健康の定義において
1)physical health(肉体的な健康)
2)mental health(精神的な健康)
3)social health(社会的な健康)
の三方面の健康に加えて、
4)spiritual health(直訳:霊的な健康)
が必要であると1998年WHO執行理事会で討議され、健康の定義の変更が議決され、1999年総会で提案されています。
しかし、この「霊的な健康(spiritual health)」を和訳する適切な言葉が見あたらず、信条的な健康とか、宗教的な健康と考えるなら、信条、宗教を持たない人々には適用できないので、「尊厳(尊く厳か、侵しがたい)」と訳す専門家もいます。
今や、人々の霊的な健康をケアする「spiritual care(スピリチュアル ケア)」の時代に入っています。私は、病院で勤めているソーシャルワーカーですので、終末期の患者に関わる機会がたくさんあります。そこで、もうすぐ命の灯が消えてしまうその人を感じて、この人は、自分を全うした人生だったのだろうか、生きるって何なんだろう、死ぬってなんなんだろう・・ と考えずにはいられませんでした。終末期ケア、緩和ケアについては、以下全人的苦痛の軽減を支援者は必ず意識した対応が必要です。●全人的苦痛について緩和ケアでは全人的ケアが推奨されていますが、全人(whole person)は、body(身体)とmind(心)、spirit(魂)から成り立っています。現代科学科学的な対処の困難なspiritを切り捨て、bodyとmindのみを
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