認認介護の増加で変わる社会がある⑲
認認介護とは、認知症を患う高齢者が、同じく認知症を患う高齢者を介護する状況を指します。この問題は、日本の超高齢社会において深刻化しており、介護者と被介護者の双方が認知症であるため、適切なケアが行われにくいという課題があります。以下に、認認介護の現状、要因、問題点、そして解決策について詳しく説明します。
Ⅰ:認認介護の現状
認認介護は、老々介護の一形態として増加傾向にあります。例えば、山口県の調査では、老々介護のうち約10.4%が認認介護の状態にあると報告されています。認知症の高齢者が増加する中で、認認介護の割合も今後さらに増えると予測されています。しかし、家庭内での閉鎖的な状況やプライバシーの問題から、外部からの支援が遅れるケースが多いのが現状です。
Ⅱ:認認介護が増加する要因
①高齢化の進展
・日本の高齢化率は年々上昇しており、認知症を患う高齢者の数も増加しています。
・2030年には認知症高齢者が約744万人に達すると予測されています2。
②核家族化と孤立
・核家族化が進み、若い世代との同居が減少した結果、高齢者同士での介護が必要になるケースが増えています。
③介護サービスの利用への抵抗
・外部の介護サービスを利用することへの抵抗感や、「家族で解決すべき」という価値観が根強いことも要因の一つです。
Ⅲ:認認介護の問題点
①服薬や体調管理の困難
・認知症の影響で、薬の飲み忘れや体調不良の見逃しが頻発します。
季節に応じた衣類の調整や栄養管理が難しくなる場合もあります。
②金銭管理の問題
・通帳やキャッシュカードの紛失、公共料金の支払い忘れなど、生活資金の管理が困難になりま
0