1327.京都の夏を彩る鱧料理と、秋口の味わい方
京都の夏を彩る鱧料理と、秋口の味わい方京都の夏と聞くと、皆さんはどんな光景を思い浮かべるでしょうか。祇園祭の賑わい、町家に吊るされた風鈴の音、川床で味わう涼やかな料理…。そのなかでも特に欠かせないのが「鱧料理」です。京都の夏の味覚といえば鱧、と言っても過言ではありません。なぜ京都で鱧なのか?鱧(はも)は、ウナギやアナゴに似た細長い魚で、鋭い歯を持ち生命力が非常に強いことから「食べると元気になる魚」としても知られています。特筆すべきは、その生命力の強さです。かつては流通技術が今のように発達していなかった時代、瀬戸内や紀州から遠く離れた京都へ魚を運ぶのは一苦労でした。しかし、鱧だけは長時間の輸送にも耐え、活きたまま都まで運ばれたのです。この特性が、京都で鱧が重宝される大きな理由となりました。また、祇園祭の頃はちょうど鱧の旬。骨が多い魚ですが、職人の熟練した「骨切り」によってふんわりとした身に仕上がります。その美しい白身と上品な旨味が、京都人の舌を魅了し続けてきました。夏の風物詩「鱧料理」鱧は「湯引き鱧」「鱧寿司」「鱧落とし」「鱧しゃぶ」など、多彩な調理法で楽しまれます。湯引きして梅肉とともにいただけば、さっぱりと夏の暑さを和らげてくれます。お寿司に仕立てれば、ふわっとした食感と甘辛いタレが絶妙な調和を奏でます。そして忘れてはならないのが「鱧しゃぶ」。昆布出汁にさっとくぐらせると、花が咲いたように身が広がり、柔らかな口当たりと淡い旨味が口の中に広がります。この「鱧しゃぶ」は夏のご馳走であると同時に、秋口まで楽しめる料理でもあります。特に9月に入ると、鱧の価格が落ち着き、比較的手頃に入
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