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under the U.K

ロマンチックが嫌いだから優しくできないんだ。 小さな街に似つかわしい、小さな国道沿いのタバコ屋の親父はシャッターを洗っていた。 左の足元にはアルミ製のボコボコのバケツ、右手にたわしを持ち、ゴシゴシこすっていた。 その顔はしかめっ面で、何度も舌打ちをしている。 昨晩、ここで大きな事故があった。 結果、3人の若者が命を失った。 酒飲み運転をしていた若者たちは、ハンドル操作を誤り、8トントラックに激突した。 シートベルトをしていなかった若者たちは、その衝撃で全員が外にはじき出され、即死だった。 タバコ屋の親父はシャッターに飛んだ血を、よそ様に迷惑かけるんじゃねーよとばかりに、洗っていた。 「タクヤたち、遅せーな」 ツヨシが苛立ちながら聞いてくる。「まぁ、そのうち来んだろ」 「ヒロにも連絡きてねーのかよ?」 俺も苛立ちを抑えきれず、タバコの火を消した。「来てねーよ。先に入ってべ」 俺たちはこの街にある『U.K』という小さくて年季の入ったライブハウスで待ち合わせをしていた。 今日は練習ではなく、他の仲の良いバンドのライブに遊びに来ていた。 結局、何の連絡もないままライブは終わった。 「おねーちゃん、ヒマしてんならオレらと遊ばねー?」 一杯ひっかけた酒が調子に乗らせているのか、俺は道を挟んだ向かい側の娼婦をからかっていた。 何も聞こえなかったかのように、女は下を向いたままケータイをいじっている。 「どうする、ツヨシ?どこ行くよ?」 ライブハウスを出てどこともなく歩いていると、ケータイが鳴った。 着信画面にはマコトと表示されている。 俺はいつも通り 「はいはーい。もしもーし。」と おちゃらけ
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