146 中国には中華丼がない? 本場「中華料理」、日本と何が違う?
中国には中華丼がない? 本場「中華料理」、日本と何が違う? 食事マナーの違いなど専門家に聞いた
ギョーザ、チャーハン、マーボー豆腐……。日本人も大好きな中華料理。どの街でも中華料理店があり、日本人の食生活に欠かせない存在といえますが、日本で食べる中華料理と現地の料理は同じものなのでしょうか。中国現地の食文化について、ノンフィクション作家で中国社会情勢専門家の青樹明子さんに聞きました。
日本の中華料理のルーツは広東料理 食事マナーにも違い
Q.そもそも、日本と本場中国では、中華料理の味付けに違いはありますか。
青樹さん「全く別物と考えた方がよいです。これはどの国でも共通していると思いますが、日本で発達した外国料理は、日本人の口に合うように、つまり日本人に寄り添った味になってます。作られた料理です。中国料理はその代表例で、例えば、日本のようなラーメンは中国には存在しません。中国の麺料理は味付けが薄いです。日本人が現地で食べると、あまりに味がなくて不満に思いますし、逆に中国人が日本のラーメンを食べると、味が濃くて食べられない人もいます。
また、日本人の好きな料理である『天津丼』『中華丼』は中国にはありません。これは日本人が独自に作ったものです。日本で発達した中華料理は、主に中国南方の広東料理がルーツです。日本人が北京に行って北京料理を食べると、あまりにも味付けが違うので『あれ?』と思います。北京料理はどちらかというと塩辛いです」
Q.中国国内でも、地域によって味付けが違うのですね。
青樹さん「全然違います。『酸甜苦辣』(スワンティエンクーラー)と書きますが、酸っぱいもの、甘いもの、
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