瀬戸際の日本で、私たちは何を受け継ぐのか ――超高齢化・人口減少という現実と向き合うために
これは、数字の話ではない。2025年4月。総務省が公表した最新の人口推計は、たった一枚の統計資料にすぎないはずなのに、読んだ瞬間、背筋がすっと冷たくなるような感覚を覚えました。それは「現実」だったからです。これから起こる未来の予言ではなく、すでに静かに、でも確実に進行している“変化”そのもの。日本人人口は過去最大の減少幅を記録し、総人口も14年連続で減少。75歳以上の後期高齢者は前年比で70万人も増加しました。数字だけを見ると、それは「統計の話」に見えるかもしれません。でも、ここで語られているのは、まぎれもなく私たち自身の暮らしであり、未来であり、選択の話です。首都圏から見える「介護という沈黙の危機」今、最もその歪みが可視化されつつあるのが、首都圏の介護です。高齢化が加速し、介護を必要とする人が急増する一方で、それを支える側の人手も、施設も、制度も、すべてが追いついていません。介護職の慢性的な人材不足(しかも根が深い)地価が高く、新設が困難な都市部の介護施設家族、とくに女性への過重な負担これはもう、特定の家庭や業界の問題ではなく、日本という社会の根幹に関わる問題です。そして、この状況は決して「首都圏だけの話」ではありません。少しずつ、静かに、でも確実に、全国で広がっています。このまま進んだ先に、何があるのか?10年後の2035年――。日本の人口は1億1760万人まで減り、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という超高齢社会に突入します。それにともない、次のような現実が待っています。労働力不足が「例外」ではなく「日常」になる医療・介護は需要過多で機能不全に陥る社会保障は
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