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旅箪笥

4月のお稽古は炉の季節の名残になります。この時期のお点前に「旅箪笥」という茶道具があります。「旅箪笥」は、千利休が豊臣秀吉のの陣に従った際に考案したと言われています。桐木地の四方箱で、けんどん蓋、引手金具ともなる落とし込みの金具が付き、左右両面には持ち手の桟があり、中には二枚の棚板がある携帯用の茶道具です。武士は、戦場の中でも一服の茶を愛したのですね。利休の孫の宗旦の時代は、旅箪笥は旅の時のような特別な時に使う道具であるという、利休時代の記憶が残っていました。旅行に携行するもの、という意識が残っていました。ところがその意識も次第に変わり旅箪笥がごく普通に使われるようになったといいます。宗旦が言うに、「旅箪笥は大切なものだから、普段はしまっておいて、小田原の陣のような時にふさわしいものだ」と、答えたそうです。平和な世の中では、春先のお茶などに旅箪笥など楽しいです。
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