#324 「安全を確保しています」とは言うけれど…テレビの「台風中継」本当に必要?
「安全を確保しています」とは言うけれど…テレビの「台風中継」本当に必要? 広報のプロに聞く
この秋も台風被害が発生していますが、テレビでは台風接近時の「台風中継」が定番です。最近は「安全を確保しながらお伝えしています」「安全な場所からリポートしています」と前置きするケースが増えてきましたが、どう見ても雨風が強い中からの中継で、「本当に安全?」と疑問に思う場面もあります。危険な状況にリポーターや記者を置いて伝える、台風中継は本当に必要なのでしょうか。報道番組の制作にも詳しい広報コンサルタントの山口明雄さんに聞きました。
SNS時代ゆえの「臨場感」強調
Q.テレビ局はなぜ、台風中継をするのでしょうか。
山口さん「『臨場感』を伝えるためだと思います。台風のすさまじさは、現場で体感している人が強い風に体をかがめ、『風で息が詰まります』などと臨場感あふれるリポートをすることで視聴者に伝わるとテレビ局は考えているのだと思います。実際、台風中継は昔から、暴風雨の中で体を張って伝える手法が定番でした。
しかしなぜ、臨場感を伝えることがそれほど重要なのでしょうか。一つ考えられる理由として、テレビに近年、『衝撃映像』があふれていることがあります。デジタルカメラとSNSの発展で、今や『誰でも記者になれる』時代です。例えば、レバノンの大爆発の瞬間は一瞬にして破壊される街並み、吹き飛ぶ窓ガラスなどの映像が現場に居合わせたかのような恐怖を私たちに感じさせました。
アパートのベランダから撮影した押し寄せる津波、車載カメラが捉えた事故の瞬間など、臨場感あふれる映像が数えきれないほど放送されています。これらの
0