前回は、将棋の20局を並べると何が分かるのかを書きました。
今回は、実際に届くPDFの中身を、ひととおり紹介します。
例は、1人目の方のレポートです(ご本人の了承を得て、お名前は伏せています)。
■ 届くもの
PDFが2冊です。
・本編: 20局で起きていたことと、次の20局で見る所
・付録: 形勢が大きく動いた場面ごとに、実戦の手と、比べるための将棋エンジンの候補を並べた図
■ 本編のはじめ ― 今回、新しく分かったこと
はじめに、並べて見えたことを3つだけ書きます。どの文も、数から始めます。
1人目の方の場合は、次の3つが並びました。
・持ち時間を使い切って負けた局は、最後の局面がどれも互角以上だった
・残り60秒未満で指した65の場面で、形勢が崩れたのは0件だった
・形勢が崩れた割合は、すぐ指した手より、時間をかけた手のほうが高かった(3分切れ負けの34局で、0〜1秒の手は3.1%、10秒以上の手は10.3%)
3つとも、盤の上ではなく時計の側のことでした。
ここには、見つからなかったことも書きます。1人目の方は、対局を44局に増やしても、盤の上で「崩れやすい場面」は見つかりませんでした。
■ 数のあとに、試せることを並べる ― 1つに決めつけない
数のあとに、考えられることや、次に試せることを並べます。1つに決めつけず、どれでもないこともある、と書きます。
1人目の方の場合、中盤で持ち時間を使い切った局について、次の3つを並べました。
・候補が並ぶ局面で、選ぶのに時間がかかった
・読まないと指せない、絞られた局面が続いた
・序盤が速すぎて、中盤で初めて考え始めた
それぞれに、今回の数と合うか、合わないかを添えます。そのうえで「次の20局で見分けがつくこと」を1つ書き、次の20局が届いたときに、どれだったのかを数で確かめられるようにします。
これらは、次からは数える前に書いて固定します。数を見たあとで、都合のよい説明を選ばないためです。
■ 付録の「分かれ道」 ― 1局ずつでは出てこない数
付録には、局面を数えた結果のページがあります。
3分切れ負けの14局では、本人の手番の492局面について、実戦の手とエンジンの候補(上位5つ)を比べました。
・実戦の手で評価が下がった「分かれ道」: 103
・選択肢が限られた局面で、第1候補と同じ手を指した: 41
・相手の手のあとに生まれた機会で、第1候補と同じ手を指した: 28
この数は、棋力を表す数ではありません。次の20局と並べて、変わったかどうかを見るための数です。
続くページでは、各対局から場面を1つずつ取り上げ、盤面図と一緒に並べています。
■ 書かないこと
・一手ごとの「良い手・悪い手」の判定
・「こう指せばよい」という指導
・上達の約束
エンジンの数字と候補は、比べるための材料です。どう指すかを決めるのは、指す本人です。
■ いま、5名の方を募集しています
この形のレポート(PDF 2冊)を、正式版の前のモニターとして5名の方にお作りしています。
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くわしくは、出品ページをご覧ください。