地獄への一本橋

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 子供のころ、箸が面倒で一本だけで突き刺して食べていると、よく家族に、死んだあと極楽に渡る橋が一本しかなくて、落ちると地獄になるからキチンと二本使いなさいといわれたものだ。それで国名がニホンなんだと理解していたが、小学校に入ると日の昇る国ということかと教えられてそうわかるようになった気がする。
 だが子供のころ想像していた、一本橋で落ちれば地獄というイメージは生々しい恐怖だった。インディージョーンズの3の聖杯を取りに行く最後の橋や、ゲームチックな火の海の上にかかるまさに木を切り倒しほやほやの橋のようなイメージであった。木を切り倒したてではコロコロ転がってまさに玉乗りしているのも同様のスリルだ。

 こんなバカな想像マゾでもしないと思うが、まさに今の東京オリンピックがこんな状態になっている。何百億とつかってしまって、できたはいいがコロナで世界から客と選手は来ないし、来られても感染拡大の恐怖は付きまとう。だがやめるわけにはいかない一本道だ。もし東京オリンピックを完全中止したら、政治責任が問われるほか、汚職疑獄、利権追及など次々引っ張り放題になる危険が盛りだくさんだ。だから、橋から一人二人地獄に落ちて行っても、わたりきった何人かでオリンピックはやらざるを得なくなっている仕組みだ。
 これはオリンピックに例えているが、個々の人生計画にしても、今までのコロナ前の計画にしても、ここにきて止められるか、一本道だと引き返さず危険な橋渡りをしてしまう人も多数いると見受けられる。
 少し崖の右左を見れば低いところで向こう側につながっているところもあれば、もっといい橋がかかっているところも見えてくる。また登山では上る勇気よりやめて引き返す勇気の方が大切だ。
 まあ例え話では黄泉への道だから引き返す勇気があってもどこに戻るかわからないが、政治やオリンピックは置いといて、当初の計画だったのにと突き進むのがいいかどうかそこに座ってよく見渡すことが必要な時だ。
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