昔の幸せな記憶は、思い出すだけのものではない

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ふとした瞬間に、昔の自分を思い出すことがあります。
子どもの頃、何も考えずに走り回っていた校庭。
初めて自転車に乗れた日の、少し誇らしい気持ち。
誰かに「ありがとう」と言われて、胸があたたかくなった夕方。
今はなんとなく自信が持てない。
前はもっと自然にできていたはずなのに。
そう感じるときほど、こうした場面がふっと浮かんでくる気がします。

出来事よりも、その場にあった「感覚」

昔の記憶を思い出すとき、私たちはつい「何があったか」に目を向けます。
運動会で一等になった。発表がうまくいった。家族で旅行に行った。
でも、あとになって自分を支えてくれるのは、出来事そのものより、その場面にあった細かな感覚のほうではないかと、私は感じています。
誰かの笑い声。
こちらを見ていた人の表情。
部屋に差し込んでいた光の色。
風の匂いや、季節の空気。
胸のあたりがふわっと軽くなる感じ。
足の裏がしっかり地面についている感じ。
出来事は過去のことでも、その感覚は、思い出すと今の自分の中でも少し動くことがあります。

つらい記憶ばかり、振り返っていませんか

人は、うまくいかなかったことや傷ついたことを、何度も思い返しやすいものです。
あのとき、ああ言えばよかった。
なぜあんなことをしてしまったのか。
そうして何度も振り返ってしまうこともあります。
ただ、振り返る先を少しだけ選ぶこともできます。
つらい記憶を無理に掘り起こすのではなく、「あのとき自分を支えていた場面」を、意識して思い出してみる。
大きな成功でなくてかまいません。
誰かの隣で安心していた時間。
夢中で何かをしていた午後。
「これでいいんだ」と自然に思えていた瞬間。
そういう小さな場面のほうが、日常では手に取りやすいように思います。

私はそれを「MEMORY WINDOW」と呼んでいます

私は、この「自分を支えていた場面」を、MEMORY WINDOW(記憶の窓)と呼んでいます。
一つの場面を選び、それを自分のそばにある一枚の窓のようにイメージします。
窓の向こうには、そのときの景色があり、声があり、空気があります。
必要なときに、その窓の前に立つような気持ちで、場面を思い浮かべます。
この考え方は、私の中にある「星のレスキュー隊」という宇宙世の記憶の物語から生まれました。置いてきたものを、もう一度取りに行くような感覚です。
ただ、これはあくまで私の世界観です。事実として受け取ってほしいわけではなく、そういう見方もあるのだな、くらいで十分です。

何かを「設置する」ものではありません

大切なことなので、はっきり書いておきます。
MEMORY WINDOWは、物理的にも霊的にも、何かをどこかに設置するものではありません。
オーラに何かを取りつけるものでもありません。
自分の記憶と感覚を手がかりにした、象徴的なイメージワークです。
窓という形にすることで、思い出すための目印をつくっていきます。

必要なときに、その感覚へ戻りやすくするために

緊張する場面の前に、安心していた時間の窓を思い浮かべる。
自信が持てないときに、夢中で何かをしていた自分の窓を思い出す。
それで何かがすぐに解決するわけではありません。
ただ、「自分の中には、こういう感覚もあった」と思い出せることは、小さな足場になると私は考えています。
昔の幸せな記憶は、懐かしむためだけのものではなく、今の自分がそっと手を伸ばせる場所にもなりえます。
少し時間があるときに、あなたを支えていた場面を一つ、思い浮かべてみてください。
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